今日・昨日・明日の概念の教え方
子供に「今日」「昨日」「明日」といった言葉・概念を教えるにはどのような手順を踏んだらいいでしょうか。
子供に今日・昨日・明日を教える場合は、まずが土台となる言葉の発達を押さえ、その後に今日・昨日・明日の言葉の前後関係を確認していきます。
教え方
今日・昨日・明日がわかる年齢
今日・昨日・明日といった概念がわかるのは定型発達においておよそ6歳頃です。
これは日常生活で「お菓子は明日食べようね~」といった言葉かけになんとなく納得できることではありません。
こういった様子はもっと低年齢から見られます。
「今日・昨日・明日」という言葉がわかるとは、厳密には「今日の次ってなんて言う?」「今日の前ってなんて言う?」といった問いに答えることができる状態です。
こういった理屈も含めて「今日・昨日・明日」という概念がわかるのは6歳頃です。
土台の言語発達を整える
このため、そもそも6歳相当の言葉の力がなければ「今日・昨日・明日」という言葉を教えることは時期尚早と言えます。
以下が、5歳ないし6歳児の発達の目安になります。
これらを参考に発達全体のレベルをまずは整えていきます。
今日・昨日・明日の学習
土台の言葉の力が整ったら、「今日・昨日・明日」という言葉を学習していきます。
5~6歳相当の言語力の土台があれば、「今日・昨日・明日」という言葉に対して少し意識は向いている状態ができています。
またある程度文字を読む力も芽生えているでしょう。
紙などに、
(きのう)→(きょう)→(あした)
などのように書き、前後関係を示します。
そして「昨日の次は今日だね」などと言いながら指をさしながら教えてあげます。
「昨日の次は今日。今日の次は明日だね」このように丁寧に言いながら確認してあげます。
そして今度は「昨日の次は?」と言いながら指を「きのう」から「きょう」に移します。
このとき子供が「きょう」と言えれば今度は子供自身に指をさしてもらいます。
このようにして「今日の次は明日」「今日の前は昨日」など様々なパターンに慣れていきます。
慣れてきたら今度は指差しなしで行います。
さらに慣れてきたら今度は紙を見ないで言葉だけでやりとりできるようになります。
こうして基本を押さえながら日常生活でも使っていきます。
補足記事
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧