「トミカ4D」のレビュー
「おもちゃ大賞」の「共有玩具部門(障害の有無にかかわらず遊べるおもちゃ)」に選ばれた「トミカ4D」シリーズ。
今日はこの「トミカ4D」についてレビュー。
おもちゃは
- 興味性(子供が夢中になれるかどうか)
- 知育性(遊ぶことで子供の成長や発達を促せるか)
- アクセス(購入しやすい、片付けやすい、壊れにくいなど)
- クオリティ(凝った作りや新しい試みなどおもちゃ自身のクオリティ)
といった点が評価のポイントになるのかなと思います。
この中で「トミカ4D」は「興味性」が高く、「子供がハマりやすいおもちゃ」と言えるのではないでしょうか。
エンジン音などもリアルで、「クオリティ」もこだわりが見えます。
一方で、「知育性」はそこまで高くなく、あくまで娯楽のおもちゃなのかなと思います。
以下、もう少し詳しく。
「トミカ4D」とは?
「トミカ4D」とは従来のトミカにエンジン音や走行音が出るようになったミニカーです。
パトカーや救急車など様々な種類があります。
当然ながら通常のトミカよりも値段はお高め。
通常のトミカが数百円であるのに対し、「トミカ4D」は千円強します。
「トミカ4D」を小児発達学的に考察
ミニカーは子供の発達を促すか?
そもそもミニカーを手で走らせるような動作は早ければ1歳頃から見られます。
その後、ミニカーそれぞれのデザインに着目したり、カーキャリアのおもちゃなどを使ってより複雑な遊びをしたり、
ミニカーは遊び方次第で長く使えるおもちゃです。
「遊び」は「学び」なんて言いますね。
夢中になって遊ぶことは、子供にとって大事なことです。
遊びは一人で凝って行うことも大事ですが、誰かと相互的に遊ぶことも重要です。
例えば「キャッチボール」は誰かと一緒じゃないとできない、相互的な遊びですね。
ではミニカーは相互的な遊びか?
これは遊び方次第ですね。
ミニカーはそれ自体というよりは、ミニカーを使ってどんな遊びをするかという、使い手次第のおもちゃです。
「トミカ4D」は子供の発達を促すか?
では、普通のトミカとトミカ4Dの違いは何か?
リアルなサウンドは魅力的ですが、普通のトミカと比べて遊び方が大きく変わるとは言い難いですね。
結局のところ、
「トミカ4D」だから普通のトミカよりものすごく子供の成長を促せるかと言えばそんなことはない。
あくまで「ちょっと高級なミニカー」という立ち位置は否めないわけです。
まとめ
おもちゃは自由に遊んでいいものです。
ましてや、「これはこの子の教育に良いか」なんて親が考えて与えても子供にとっては窮屈なものです。
子供自身の興味を大切にしてあげればいいのです。
しかし一方で、
「そのおもちゃがどんなおもちゃなのか」ということを理解しておくと、役に立つことがあります。
親がそのおもちゃがどういうおもちゃなのか理解することが大切なのです。
そういう観点から、おもちゃを5段階評価してみます。つまり
- 5点:興味性・知育性・アクセス・クオリティ いずれも「とても」高い
- 4点:興味性・知育性・アクセス・クオリティ いずれも高い
- 3点:普通。子供や親の遊び方次第。
- 2点:夢中になりやすいけど知育性は低い、知育性は高いけど子供からしたらつまらない。などアンバランス。
- 1点:興味性・知育性・アクセス・クオリティ いずれも高くない
の5段階評価です。
この考えでいくと、
「トミカ4D」は3.5点。
車好きのお子さんなら間違いなく興味をそそられるでしょうし、おもちゃとしてのクオリティも高い。
けれど、子供の成長を促すかといえば従来のミニカーと大して変わらないですし、ミニカーはどうしても「ただ買い与えるだけ」になりがちな側面もあります。
そういう意味では、買った後に親が積極的に子供と一緒に遊んであげないとただの贅沢品になってしまう。
「トミカ4D」は親のスタンスによって良い刺激にもただの高級なミニカーにもなってしまうおもちゃなのではないでしょうか。