はじめに
0歳~1歳頃までの聴覚の発達についてです。
子供の頃の聴覚の発達は、言葉の発達とも密接に関係します。
言葉が聞こえなければ、言葉を理解したり話したりすることに支障が出ることは想像に難くないでしょう。
言葉やコミュニケーション能力の発達のためにも、聴覚の発達経過を見てあげることは大切です。
聴覚スクリーニング検査などの聴力検査と、普段の生活の様子を合わせながら、その子の聴力が良好に発達しているか見てあげましょう。
0~1歳の聴覚の発達
生後0~3か月頃
生まれたばかりの生後0~1か月の頃は、まずは音に反応があるかが大切です。
突然の音などにびっくりしたり、泣いたりできるか。
音の反応があったら、次は音に注意を向けることができるかです。
物音や人の声に振り向いたりできるか。
3か月頃になると、好きな音に喜んだり嫌いな音に泣いたりするかもしれません。
生後4~6カ月頃
生後4~6カ月頃になると、ずいぶんと人の声に反応しだします。
声かけに対して明らかな反応が見られます。
親が話しかけたり歌いかけると、それを見続ける時間も長くなりはじめます。
生後7~9カ月頃
7~8カ月頃には「だめっ!」といった叱るような言葉に泣いてしまったり驚いたりします。
語調がなんとなくわかるようになるわけです。
9カ月頃には「おいで」などごく簡単な言葉に応じることができはじめます。
だんだんと単なる「音」ではなく「言葉」として意味が伝わってくるわけですね。
秒針の音が鳴る時計を、そっと耳元に近づけると音がわかるのもこの時期です。
生後10~12か月頃
ささやき声が聞こえるようになってきます。
言葉の真似も始まる時期です。
音楽のリズムに合わせて体を動かすような様子も見られます。
おわりに
幼い頃は子供がきちんと聞こえているか・見えているのかという確認がしずらいものです。
些細なことでも、「聞こえていないのかな?」と思うときは一人で悩まず家族や病院、その他専門的な人に相談してみるのがいいでしょう。
もしも難聴など聞こえに問題があっても、早めの対応をすることで言葉の発達を促せる場合もあります。
そういった意味でも、まだ会話が成立しないうちからも日頃の声かけや話しかけは大切です。