暗黙のルールについてです。
今日は相手を思いやり、言い方や表現の仕方を工夫することを考えます。
表現を工夫するための引き出し
物事には様々な言い方があります。
物事を率直に言うのではなく、遠回しに表現したり別の角度から見た言い方をすることが必要な場面があります。
この、表現を工夫するための引き出しが豊富だと、コミュニケーションで重宝します。
相手を思いやる、優しい表現を使う
例えば誰かに料理を作ってもらったとします。
その料理がおいしくなかったとします。
何と言いましょう?
「まずい」「食べられない」それも正直な感想でしょう。
「作ってくれてありがとう」「こんなに手間暇をかけてくれてうれしい」
これも、嘘ではないですね。
1つの事実に対して、1つの表現しかないわけではありません。
物事には様々な言い方があります。
相手を思いやる、優しい表現を使っていきたいものです。
「まずい料理」に対して「まずい」と率直に言わないことが「嘘をつくこと」なのかどうかは人によって価値観が分かれるところでしょう。
「言い方を変える」ことが「嘘」だと思う人もいるし「表現を工夫しているだけ」と思う人もいます。
けれど、少なくとも、物事を常に率直に言うことだけが唯一の正しいことではないはずです。
私達は様々な価値観の人々の様々な心の動きのある社会で生きているのです。
表現の工夫の具体例
以下、具体的な表現の工夫を見ていきます。
「ごめん、待った?」「いや、いま着いたところ」
待ち合わせの際によくある表現ですね。
自分を待たせてしまったと思うことで相手は申し訳ない気持ちになるかもしれません。
こちらが特に迷惑に感じてないなら、「いま来たところ」「全然待ってないよ」とこっちが迷惑してない意思を伝えてあげるといいでしょう。
過程に感謝する
料理を作ってくれたら「たいへんだったでしょう。ありがとう」
プレゼントをもらったら「忙しい中、素敵な物を準備してくれてありがとう」
その物自体が気に入る気に入らないによらず、
過程に感謝することで嘘をつくことなく相手に優しい気持ちを伝えることができます。
人の失敗に対し、「私もそういうことあるよ」
遅刻してしまった、約束を忘れてしまった。
何か失敗したとき、多くの人は周りに言われなくても罪悪感や自己嫌悪を感じているものです。
だから他人が失敗したときは、それを注意したり非難したり諭したりするより、「あなただけじゃないよ」と共感することのほうが大切だったりします。
髪型や服装は「今」を褒めつつ過去をけなさない
誰かが髪型を変えたとします。
基本的には、他人が髪型を変えたらその髪型を褒めます。
「前の方がよかった」とかは言わないようにします。
ここで気をつけるのが、
「今のほうが断然いいよ。前の髪型、変だったもの」
というように過去をけなすような言い方はNGだということ。
相手からしたら「私、前はそんなひどかったんだ。そう思われてたんだ」とショックです。
髪型だけでなく、服装やバッグ、車などなど。相手に関する感想全般に共通することです。
まとめ
嘘をつくことは一般的に良くはないことですね。
けれど物事を常に率直に言うことだけが唯一の正しいことというわけでもありません。
大切なのは、相手を思いやること。相手の気持ちを考えて発言できているかということです。