ボキャブラリースパートとは?
ボキャブラリースパートとは、言葉の数が急速に増えていく時期のことです。
幼児期の言葉の発達過程の1つになります。
それまではゆっくりと増えていた子供の言葉が、ある時期から急激に増え始めます。
解説
ボキャブラリースパートの時期
日本コミュニケーション障害学会の論文によると、ボキャブラリースパートは1歳後半頃から見られると考えられています。
ボキャブラリースパートの期間はそれまでとは比べ物にならないペースで子供の言葉が増えるため、「語彙スパート」や「語彙爆発」、「言葉の爆発期」などとも俗に言われます。
ボキャブラリースパートの前兆
あくまで目安ではありますが、子供が話せる言葉(表出語彙)が50語を超えたあたりからボキャブラリースパートは始まっていきます。
この頃は「これは?」「なに?」など周囲の物の名前をしきりに聞く様子が見られます。
まさに知的好奇心が旺盛な時期と言えるでしょう。
このように、子供が「な~に?」と周囲に聞く様子と、言葉の増加には密接な関係があります。
物の名前をしきりに聞く子供の言動は、言葉が増える前兆の1つと言えます。
ボキャブラリースパートはどんな感じか?
ボキャブラリースパートが始まる前の言葉の増加は非常にゆっくりです。
また定着のしにくさもあり、覚えたと思った単語が消えていることもあります。
目安としては、ボキャブラリースパートが始まる前は1週間に3語ほどのペースで言葉を獲得していきます。
これがボキャブラリースパートが始まると1日に10語ほどの言葉を獲得してくと考えられています。
参考資料
『感覚器の成長・発達』(バイオメカニズム学会)2021年8月3日検索
『0歳児の言語習得と四肢運動の発達』(バイオメカニズム学会)2021年8月11日検索
『前言語期の音声発達』(日本音声言語医学会)2021年8月13日検索
『〈コミュニケーション障害と発達心理学の接点〉1語発話期後半にみられるボキャブラリー・スパートをめぐって』(日本コミュニケーション障害学会)2021年8月25日検索