離乳完了期(1歳~1歳6か月)とは?
離乳完了期とは定型発達において1歳~1歳6か月に相当する離乳の最終段階です。
この時期は「手づかみ食べ機能獲得期」とも呼ばれます。
手づかみ食べは前段階である離乳後期から少しずつ始めます。
そして離乳完了期は口の中の機能だけでなく、自分で食べる動作も含めて経験をしていく離乳食の最終段階です。
解説
意義(離乳の完了とは?)
離乳の完了とは、形のある食べ物を食べ、1日に必要なエネルギーの大部分を(母乳やミルクではなく)食物から摂ることができている状態です。
もちろん個人差はありますが、離乳完了期は1歳~1歳6か月頃を指し、以降は離乳の完了を意味します。
注意点としては「離乳の完了」はミルクや母乳を完全に飲まないことではありません。
あくまで食物が栄養のベースとなっているなら、多少ミルクや母乳を飲むことは許容範囲です。
また、「離乳の完了」は大人と同じ食べ物を何でも食べる・噛めるわけではありません。
子供の消化器官や咀嚼能力は以後も成長していくので、離乳の完了は食育の1つの段階と捉えることができるでしょう。
機能
- 唇の中心で食べ物を取り込む
- 前歯で噛み取る
- 形のある食べ物を噛みつぶす
- 手づかみ食べ
- スプーンなど食器具の使い方を覚え始める
- 首をキョロキョロ動かさず、前を向いて食べる
以上のような点に着目しながら、離乳食を食べさせてあげましょう。
細かい点ですが、人間は食べ物を食べる際、前歯で噛みちぎりますが取り込むのは唇です。
例えばスプーンの上の食物をそぎ取るときは歯だけでなく唇がスプーンに接して取り込むと思います。
このように唇と歯の役割を意識して子供の食べる様子を見てあげましょう。
離乳食の内容
離乳完了期の離乳食は、手づかみ食べを行う背景からある程度形のある物を用います。
しかし硬すぎる物は避け、本人の噛む力に合わせた硬さにしてあげます。
補足記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『摂食・嚥下機能の発達と減退』(一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2021年8月19日検索