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離乳後期(9~11か月)とは?|離乳食の始め方と進め方 発達の目安

公開日:2021年8月20日


 
 

離乳後期(9~11か月)とは?

 離乳後期とは定型発達において生後9~11か月に相当する離乳の3段階目です。

 この時期は「すりつぶし機能獲得期」とも呼ばれます。
 文字通り口の中で食べ物をすりつぶすことができはじめる時期です。

 
 
 

解説

意義

 離乳は初期・中期・後期・完了期と大きくは4段階あり、離乳後期はその3段階目にあたります。
 離乳後期は定型発達の場合およそ9~11か月頃に相当し、食べ物を口の中ですりつぶすことができはじめる段階です。

 離乳後期は、口の中に入れた食べ物を舌を使って歯茎の上に移動させ、歯や歯茎で食べ物をつぶすことを覚える段階です。

 
 

機能

  • 口角の左右非対称な動き
  • 唇が左右非対称に動き、噛んでいる方向に寄っていく
  • 食べ物を舌を使って歯茎の上に移動させ、歯や歯茎で食べ物をつぶす

 以上のような点に着目しながら、離乳食を食べさせてあげます。

 離乳後期は唇の左右非対称な動きが見られる時期です。

 私達は物を噛むとき、例えば右側で噛んで舌や口を動かして食べ物を左側に動かしまた噛むということができます。
 このように口の中の食べ物を左右に動かすことができるのは、口が左右非対称な動きをできるからです。
 通常、生まれたばかりの赤ちゃんの口の動きは左右対称であり、非対称な動きができません。
 これが離乳後期になってくると非対称な動きが徐々に出てきます。これが離乳後期のポイントになります。

 また離乳中期までは食べ物を取り込みやすいようにできるだけ平らなスプーンを使っていました。
 離乳後期になると口の動きもずいぶん出てくるので、くぼみがあるスプーンを使ってより器用な取り込みを促します。

 食べさせてあげるときはあくまで赤ちゃん自身のペースを大切にし、口を十分に動かしてもらいます。
 そのため、スプーンは下唇の上に乗せ、赤ちゃんが自分で上唇を使って食物を取り込めるように待ってあげます。
 食べ物を口の中に大人が無理やり放り込むような食べさせ方では赤ちゃんが自分で唇を使う機会が減ってしまうので、自発性を大切にしてあげましょう。

 
 

離乳食の内容

 離乳後期は歯茎でつぶせる程度の固さにします。

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索

『摂食・嚥下機能の発達と減退』(一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2021年8月19日検索

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