表面的妥当性とは?
表面的妥当性とは、測定内容が測定したいことを表面上網羅できているかを見る妥当性です。
要するに「表面的妥当性」とは、「測りたい内容がちゃんと入っているな」と思えるかどうかということです。
解説
表面的妥当性の位置付け
そもそも妥当性とは、ある尺度が意図したものをきちんと測れているかを見ることを指します。
つまり「妥当性」とは「測りたいことをちゃんと測れているか」ということです。
例えば小学生の「漢字の理解力」を見る際、「漢字テスト」をさせることは妥当かもしれませんが「計算ドリル」をさせたら的外れと言えるでしょう。
このように、何かを調べたくてテスト・検査・調査をする場合、「測りたいことを測れるような方法にちゃんとなっているか」を検証することは重要です。
これが「妥当性」です。
妥当性はその着眼点から複数あります。
妥当性の分類は研究者によって様々ですが、考え方の1つとして
「妥当性」には「基準関連妥当性」「構成概念妥当性」「内容的妥当性」があります。
そして「表面的妥当性」は「内容的妥当性」の1つです。
表面的妥当性の意味
表面的妥当性とは文字通り表面的な妥当性を見ます。
つまり表面的妥当性とはその測定方法を見たとき「きちんと測定したいことを含んでいるな」と思える測定方法になっているかを見ます。
このため、表面的妥当性は妥当性の中でもやや主観的で客観性が弱い妥当性とも言えるかもしれません。
表面的妥当性の例を挙げてみます。
例えば「小学校3年生で習った漢字の理解度を見るテスト」があったとします。
このテストを小学3年生が受けたとき、小学3年生で習った漢字が出題されていれば受けた人は「小学校3年生で習った漢字の理解度を見るテスト」だなと納得できるでしょう。
一方で、2年生で習う漢字や5年生で習う漢字が混じっていたらどうでしょう。
テストを受けた子はテスト内容に違和感・不満を覚えるかもしれません。
あるいは、問題数が100問あるのに制限時間が5分だったらどうでしょう?
これだと漢字がわかるわからない以前に時間がなさ過ぎて「これじゃあ理解度を見るテストにならないじゃないか」と批判が出るかもしれません。
これも表面的妥当性から考えると微妙と言えます。
「妥当性」の種類や意味
参考資料
『妥当性概念の歴史的変遷と心理測定学的観点からの考察』(一般社団法人 日本教育心理学会)2023年6月18日閲覧