WISC-Ⅳとは?
WISC-Ⅳとは、知能検査の1つです。
WISC-Ⅳはウェクスラー式知能検査における子供用の検査になります。
大人の場合はWAIS-Ⅲが用いられます。
知能検査ということで当然ながらIQを算出できる一方で、その子自身の認知特性を把握する目的で実施されることもあります。
発達障害に対して適用ニーズが高い検査でもあります。
日本で知能検査を実施する場合、このWISC-Ⅳを含むウェクスラー式や、田中ビネーが用いられることが多いです。
WISC-Ⅳも田中ビネーも専門機関で使われる有名な知能検査ですが、問題内容や対象年齢、知能に対する理論などが異なります。
解説
概要
全検査IQである「FSIQ」に加え、
言語理解指標(VCI)
知覚推理指標(PRI)
ワーキングメモリー指標(WMI)
処理速度指標(PSI)
などの各種側面を捉えることができます。
旧来のWISCは知能を「流動性能力」と「結晶性能力」の2つの側面で捉えていました。
流動性能力とは新しい場面への適応を必要とする際の能力です。
結晶性能力とは過去の学習や経験から得られる判断能力です。
WISC-Ⅳにおいても流動性能力と結晶性能力を踏まえることは変わっていませんが、年の知能機能の研究の流れを汲み、より流動性能力に着目した検査構成となっています。
対象者や対象年齢
WISC-Ⅳは5~16歳が対象となります。
対象となる範囲は比較的広いですが問題構成の難易度から考えると、重度の知的障害児には実施が困難な場合も予想されます。
実施手順や所要時間
所要時間はおおむね1時間から1時間半ほど要します。
机上課題になるのある程度の子供の集中力は必要です。
経過を見るため再検査を行う場合は、問題を覚えていたら意味がないので1~2年はあけることが必要になります。
参考資料
『発達障害者支援とアセスメントに関するガイドライン』(国立障害者リハビリテーションセンター)2021年3月15日検索