舌圧子とは?
舌圧子とは、医療現場において口の中を視診する際、舌を押さえるために使う道具です。
「舌圧子」と書いて読み方は「ぜつあつし」と読みます。
アイスを食べるときの木のスプーンと形状は似ていますがそれよりも長く、材質はステンレスの物や木製の物があります。
解説
舌圧子の用途や目的
舌圧子は舌を押さえるために使う道具です。
なぜ舌を押さえる必要があるかと言えば、口の奥を医療従事者が見るためです。
一般的には風邪をひいたとき、喉が赤いか見ることがあると思います。
その他、例えば脳血管障害などによるリハビリにおいて軟口蓋(なんこうがい)の動きを観察する場合があります。
軟口蓋とは口の奥の部分のことです。
いずれにおいても口の中を見ようとする場合、そのままでは舌があることで口の奥の方が見えにくいことが多々あります。
そのため舌圧子にて軽く舌を押さえます。
舌圧子の種類
舌圧子の種類としては主に金属製(ステンレス)と木製があります。
金属製は殺菌消毒して繰り返し使う物であり、木製は使い捨てとなります。
どちらを使うかはその医療機関によるでしょう。
昨今の感染症の関係からか、木製の物を目にする機会が多い気がしますが。
舌圧子の使い方
舌圧子は相手の口の中を触れる物ですから、衛生的な扱い方が大前提となります。
具体的には、相手の口に触れる方の先端は手で触れないようにします。
木製の使い捨ての舌圧子の場合、個包装されていることがほとんどです。
この場合、まずは一端の袋を破り開封します。
そして開けた側を手に持ちます。
このとき反対側が患者の口に触れるわけですから、その部分は手で触れないように扱います。
さらに、感染症予防のため患者の口を触り終わった部分を手で触れないようにします。
使い捨ての物は破棄し、金属製の繰り返し使う物もその場に放置せず速やかに処理します。