色の名前を言えること
3歳頃は赤・青・黄・緑といった原色の色の名前を言えるようになる時期と考えられます。
子供によって好きな色は異なるでしょうが、4~5色程度の色の名前を言える語彙力は目標となるでしょう。
解説
発達の概要
色名を言えることは、子供の発達項目でよく用いられるものの1つです。
紙に描かれた色、あるいは折り紙など色が付いた物を見てその色の名前を言えることは、幼児期の言葉の発達における「話す力」の1つと言えます。
色名を正しく言うためには、当然ながら色の識別ができる必要があります。
そして目の前の物の色が、言葉でなんと言うかわかることで色名の表出が可能となります。
つまり色の名前を言えるようになるためには単に色名の語彙があるだけでなく、「色」と「色名」を一致させる必要があります。
できないときの対応
色名が言えないということは色と色名が一致していない状態と言えます。
色名を言うためには前段階としてそもそも色の識別が必要です。
色の識別の練習としては、色と色を一致させることが考えられるでしょう。
例えば折り紙を複数枚準備し、同じ色ごとに子供に分けてもらいます。
こうすることでまずは視覚的に同じ色と違う色を識別していきます。
色の識別が十分にできたら、それぞれの色に「これは赤だよ」など名前を付与していきます。
はじめは2色程度、赤・青などから始めると良いでしょう。
できたときに次にすること
4~5色程度の色名が言えるようになったら、今度は10色程度のレパートリーを目指すと良いでしょう。
一例としては、赤・青・黄・緑・黒・白・水色・黄緑・紫・ピンクなどが考えられます。
この際、黄緑単体で子供に見せた場合「緑」と答えることがあります。
このように原色以外の色を学習する際は、緑と黄緑の両方を見せて「こっちは緑だけれど、こっちは何色かな?」といった聞き方をすると学習しやすいでしょう。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧