語を定義する表現力
5歳頃は、「リンゴは丸くて赤い果物」など、物事の特徴を踏まえた簡単な定義ができる時期と考えられます。
これは、日常生活で多様な語彙を吸収し、物の形・色・用途などを統合して表現できる力が育つためです。
解説
発達の概要
5歳頃の子供は、単に「バナナは食べ物」と言うだけでなく、「バナナは黄色い」や「バナナは果物」といった特徴づけた発言が可能になります。
さらに、「バナナは黄色い細長い果物」のように複数の属性を統合して説明することができるようになります。
これは、言葉の理解力だけでなく、概念をまとめる認知能力が発達している証拠です。
この時期の子供にとって、周囲の大人が丁寧な言葉で説明したり、質問を投げかけたりすることは良い刺激になると言えるでしょう。
できないときの対応
言葉を定義することが難しい場合は、まずは「飛行機は飛ぶ」「バナナは甘い」といった二語文や三語文で物の特徴を言葉にしていきましょう。
このような段階的なアプローチにより、子供は「名詞」と「動詞」や「形容詞」の関係を理解しやすくなります。
また、実際に見たり触れたりしながら言葉を使うことで、具体的な経験と語彙の結びつきが強化されます。
保護者は、「これはどんな色かな?」「どんな形かな?」と問いかけ、子供が自分の言葉で答えられるよう支援することが大切です。
焦らずに一歩ずつ表現の幅を広げていくことで、やがて複数の特徴をまとめて説明する力が育っていきます。
できたとき次にすること
「バナナは黄色い細長い果物」など言葉を定義できる力を習得できたら、「どちらも黄色だけれど、バナナは甘い、レモンは酸っぱい」といった似ている物の違いを説明するなどが次の学習として考えられます。
これは、物事を比較し、共通点と相違点を整理する力を育てる段階です。
このような学習を通じて、子供は物の分類や論理的な思考の基礎を身につけていきます。
保護者は、「どちらが長い?」「どちらが重い?」といった比較の言葉を意識的に使うことで、自然な思考の広がりを支えられます。
5歳頃の言葉の定義は、単なる知識の表現ではなく、思考の土台を築く重要な発達の節目です。
この力を丁寧に育むことで、子供はより深く世界を理解し、自分の考えを豊かに表現できるようになります。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧




