仮定形の表現
5歳頃は「もしも○○だったら○○」という仮定形の表現ができる時期と考えられます。
この時期の子供は、現実とは異なる状況を頭の中で思い浮かべ、その上で自分の考えを言葉で表現できつつあります。
解説
発達の概要
定型発達を踏まえると、5歳頃は「もしも○○だったら○○」という仮定形の表現が可能になっていきます。
これは「今」「ここ」以外の物事、特に「もしも」という仮定した状況を想像し言葉で表現できる力が深まっていることを示唆しています。
たとえば「もしも自分が鳥だったら空を飛べる」と言えるのは、現実の自分と想像上の自分を区別し、心の中で「もしも」という条件を設定できるからです。
多語文の表出が可能となり、また助詞の使い分けも上達することで、子供はより複雑な構文を組み立てられるようになります。
また、相手に伝わるように文を構成する力が育つため、会話の中でも空想の話やごっこ遊びを通じて自分の考えを展開する姿が見られるようになります。
このような表現力の発達は、社会性や思考力の基盤となる重要な段階です。
できないときの対応
「もしも○○だったら○○」という仮定形の表現が難しい場合は、まずは日常生活に即した簡単な表現から触れていきましょう。
たとえば、「今度のお休みにお出かけするならどこがいい?」や「○○ちゃんはもしもお腹すいたら何食べたいかな?」などです。
こういった比較的身近で飛躍し過ぎていない「もしも」の話で想像力や言葉にする力をつけていきます。
いずれも会話を楽しみながらその子のペースで展開していきましょう。
できたとき次にすること
「もしも○○だったら○○」という仮定形の表現に慣れてきたら、それらをより日常生活に活かしていきましょう。
「もしも」と仮定してそれを言葉に表現する力は、社会性やコミュニケーションの面でも役に立つでしょう。
「もしもお店で探しくしたらお店の人はどう思うかな?」「もしも学校で隣の席の子が困っていたらどうしたらいいかな?」そういった状況を想像し言葉にできることは、ソーシャルスキルやコミュニケーションスキルにつながっていくでしょう。
仮定形の表現ができることは、物事の見通しを立てたり他者の心情を推し量ることに役立つと言えます。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧




