範列的な発話
3歳頃の子供の会話は、決まった言葉や文の形を繰り返す「範列的(はんれつてき)」な特徴が見られます。
これは言葉の発達過程において一時的に見られる自然は様子であり、語彙や文法の習得に役立っています。
解説
発達の概要
定型発達の観点から見ると、3歳頃の子供は「型にはまった言い回し」を多用しながら言語発達を進めています。
たとえば、「日曜日は何したい?」という問いかけに対して「ハンバーガー食べたい」「アイス食べたい」など「○○食べたい」といった文型の表現を多用するなどです。
本当に食事だけがしたいことなら話は別ですが、こういった範列的な表現をする時期の場合、「食べる以外は?」と聞くと言葉に詰まることがしばしば見られます。
範列的な表現は、子供が身の回りの言葉を聞き、それを自分で使ってみる中で、意味や使い方を確認し、言葉を自分のものにしていく過程です。
つまり、範列的な会話とは、決まり文句を繰り返し使うことで言語の型を身につけ、応用力を育てる練習段階と言えます。
できないときの対応
子供が単語ばかり話なかなか文表現に至らない場合、こういった範列的な表現も難しい場合があります。
まずはその子にとって得意な文の形を獲得してくことは大切でしょう。
たとえば日常会話の中でわかりやすい言葉や短い文をくり返し使い、子供が真似しやすいように話します。
絵本を読む際は「りんご、食べたいね」「ワンワン、いたね」などの短くて明確な文を使うことで、子供が文の形を覚えやすくなるかもしれません。
また、「お茶、飲んだ」であれば「そうだね。お茶を飲んだね」と共感しながら表現を肉付けすることで、より自然な文形を教えることができます。
できたときに次にすること
範列的な文表現を十分に獲得したら、当然ながら次はより多様な文表現を目指します。
この場合も他者との会話や、大人の肯定的な返答や自然なモデルの提示が役立つでしょう。
文表現が多様になってくると、「なんで?」「どうして?」「どういう意味?」といったと理由や意味を尋ねる機会も増えてくるかもしれません。
その際も可能な範囲で丁寧に応答し、知的好奇心を大切にしてあげましょう。
こういった他者との会話・やりとりは、子供は言語発達を促していくでしょう。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧




