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不安障害における行動面への対応方法
不安障害における行動面の症状には、回避行動や強迫行為などが挙げられます。
不安に伴う症状は大きく「主観的不安」「生理的不安」「行動的不安」の3つに分類されると考えられます。
このページでは、このうち行動的不安に対する考え方・対応方法を見ていきます。
解説
対応原則
不安に伴う行動面の症状は、不安に関するセルフコントロールを促すことが基本となります。
冒頭で述べた通り不安の症状は大きく「主観的不安」「生理的不安」「行動的不安」があると考えられますが、これらは独立したものではありません。
例えば主観的不安を紛らわせるためアルコールの過剰摂取という「行動面」に発展し、それが「生理的」な症状につながる場合も考えられます。
このように考えると、不安についての認知を変化させていくことが重要です。
当たり前のように聞こえますが、不安なときは落ち着いて行動することが重要です。
不安な場合はこの「落ち着いて行動する」という心構えを忘れがちです。
このため不安なときこそ「落ち着いて行動する」という当たり前のように聞こえる考えが効果的であったりします。
行動的不安の例
不安に伴う行動の例としては、焦燥に駆られる・他人を攻撃する・引きこもる(ことで正しい情報を得られない)・単独での軽挙妄動(軽はずみな行動)・アルコール摂取量が増えるなどが考えられます。
総じて、不安に伴う行動は焦って単独で動き、正しい情報を得られない状態を作ることが多いです。
正しい情報を得られないためますます孤立し、ますます不安になるという悪循環も考えられます。
このため落ち着くことと併せて、「みんなと一緒に行動する」ことを促す・説得することが重要です。
こういった、平時では当たり前に聞こえるようなことを丁寧に言葉で共通理解として確認していくことが必要でしょう。
参考資料
金吉晴(2013)『不安障害』(一般社団法人 日本内科学会)2025年9月7日閲覧
