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「い」の単音の練習
前回までのページで、側音化構音の改善に必要な「い」の音を舌を出した状態で産出できるようになりました。
このページでは、舌を口の中へ引っ込めた状態でも「い」の音を出せるようにしていきます。
つまり日常生活で使う自然な「い」の構音の練習に入っていきます。
解説
意義・意図
側音化構音が生じやすいイ列の音は口の中が見えにくく、これが側音化構音の改善を妨げる1つの要因となっています。
舌を口の中へ引っ込めても音を維持するこのステップは、非常に重要かつ丁寧に行う必要があります。
これまでの動作をしっかりと習得した上で、構音動作を積み重ねていきます。
方法・内容
歯間化
歯間化(舌を平らにして出した状態)で「い」の音を出せることを確認します。
舌をゆっくり口の中に引っ込めながら、静かに「い」の音を出していきます。
上の歯に舌の表面が触れながら、徐々に口の中に入っていきます。
舌が口の中に入ったら、歯を嚙み合わせた状態でも「い」の音を出し続けます。
舌を引っ込めた「い」の反復練習
舌や下顎の偏位に気をつけながら、歪みのない「い」を構音していきます。
目安としてはまず、連続10回程度を目指しましょう。
偏位や歪みが見られたり、力が入ってしまうようなら、舌を出した状態の「い」に戻って再度練習を行います。
両唇音からの誘導
側音化構音はイ列の音が障害されやすいですが、[pi](ぴ)・[bi](び)・[mi](み)といった両唇音が障害されることは比して少ないです。
このため、両唇音が側音化されていない場合は、両唇音から「い」を誘導していきます。
キーワードとなる語を見つけ、そこから「い」を分離させていきます。
例えば「ピンク」という単語を側音化せずに言えている場合、「ぴーんーく」とまずは伸ばして言います。
そして今度は「ぴー」は声に出し「んーく」は声を出したつもりで口だけ動かすようにします。
こうして「ぴー」を取り出し、次は同様の方法で「ぴぃー」から「い」を取り出していきます。
反復練習での固定
慣れてきたら「い、い、い」など連続で出せるようにしていきます。
「いー、い」など長さを変えることも応用練習と言えます。
「い」だけで歌を歌う、会話をするなどの遊びも練習として有意義でしょう。
目安としては50回連続で正しく単音レベルで構音できるよう目指し、できるようになったら次のステップへ進みます。
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参考資料
湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年



