パニック障害・広場恐怖症評価尺度(PAS)とは?
パニック障害・広場恐怖症評価尺度とは、文字通りパニック障害や広場恐怖症を客観的に評価する方法の1つです。
「Panic and Agoraphobia Scale」の頭文字を取り「PAS」と表されます。
パニック障害・広場恐怖症評価尺度(PAS)は、パニック障害の評価方法の1つではありますが、診断用の尺度ではありません。
解説
位置付け
日本めまい平衡医学会の論文において、不安障害およびパニック障害の評価方法がいくつか挙げられています。
不安障害の評価方法は様々ありますが、このうちパニック障害の重症度や症状の変化を評価するもののが「パニック症重症度評価尺度(PDDS)」や「パニック障害・広場恐怖症評価尺度(PAS)」などです。
PASは患者自身による自己評価と、治療者が評価するものがあります。
所要時間は15分程度となっています。
PASの特徴
PASは5つの下位尺度、計13項目を0~4点(つまり5段階)で評価します。
このため合計は52点満点、点数が高いほど重症とされます。
評価としては境界域で平均4.3点、軽症11.3点となっています。
5つの下位尺度は「パニック発作」「広場恐怖や回避行動」「予期不安」「病気による障害」「健康に関する危惧」となっています。
PDDSとの違い
パニック障害の評価という点では、PASは「パニック症重症度評価尺度(PDDS)」と類似した評価方法とも言えるでしょう。
一方で、PASはPDDSとの相違点もあります。
「健康に関する危惧」の下位尺度で心気的訴えを評価できる点、広場恐怖や回避行動について恐怖を感じる具体的状況・場面を提示している点などはPDDSにないPASの特徴と言えるでしょう。
参考資料
井上幸紀(2025)『シリーズ教育講座「めまい診療に有用な自覚的評価指標」 5.不安,パニック症』(一般社団法人 日本めまい平衡医学会)2025年9月15日閲覧


