前歯咬断は生後何か月頃から?
人が食べ物を食べる場合、食べ物を前歯で噛みちぎることが必要です。
このような動作は専門的には「前歯咬断(ぜんしこうだん)」と表現されます。
前歯咬断は生後1歳~1歳半(1歳6か月)頃から見られ、この頃は離乳完了期に該当します。
離乳完了期は、文字通り離乳食の完了期であると同時に、子供が自分で食べ物を食べる準備段階でもあります。
解説
発達における位置づけ
前歯咬断の獲得は、離乳完了期において重要な所見の1つです。
離乳完了期は離乳食である軟らかい食べ物から、徐々に普通の食べ物を口にしていく時期です。
そして自分で食器具を使って食べる次の段階の橋渡しの時期でもあります。
多様な食べ物を食べるためには、食べ物を前歯で噛みちぎる動作と力の獲得が必要です。
それまではすでに一口の大きさになっている食べ物を口に取り込む動作が主でしたが、離乳完了期では徐々に一口より大きなサイズの食べ物を前歯で噛みちぎり、適切な大きさにして食べる動作の獲得がポイントになっていきます。
機能獲得の時期と意義
前歯咬断は1歳~1歳半頃に見られると考えられており、離乳完了期の時期に相当します。
離乳完了期は手づかみ食べもある程度慣れてきており、徐々にスプーンなど食器具を使って自分で食べることも準備が始まります。
このため口の動きも、「食べさせてもらう」ではなく「自分で食べる」ことを想定した動きが必要になっていきます。
これは食事の自立の始まりとも言えるでしょう。
そして食事の自立においては、自分で食べ物を切ったり噛みちぎり、自身が食べられる大きさに食物を調整する力も重要です。
安全な範囲であれば、食べ物を一口サイズに自ら噛みちぎる練習は有意義です。
離乳食のポイント
1歳~1歳半に相当する離乳完了期は「手づかみ食べ機能獲得期」とも呼ばれます。手づかみ食べから食器具を使った自力摂取への橋渡し期間と言えるでしょう。
前段階である離乳後期にて軟らかいですが噛む必要がある物を食べることができていると思います。
このため離乳完了期は、(自力摂取も視野に入れた観点から)無理のない安全な範囲である程度の硬さのある食べ物や、親と同じ食べ物を食べてみてもいい時期でしょう。
まだまだこぼしや汚しもあり自分で食べさせるのは大変な時期ですが、大切な経験と考え(親自身も無理のない範囲で)チャレンジさせてあげましょう。
離乳完了期について
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『授乳・離乳の支援ガイド(2007)』(厚生労働省)2020年7月25日検索



