下顎の変位は生後何か月頃から?
人は食べ物を食べるとき、顎を動かします。このとき顎は上下だけでなく、(物を噛むために)前後や横など多様な方向に動きます。
つまり顎の位置を動かすことで人は食べ物を器用に噛んでいます。
このような動作は専門的には「下顎の変位」と表現され、食べ物を食べるために必要な機能の1つとされます。
下顎の変位は生後9~11か月頃から見られ、この頃は離乳後期に該当します。
離乳後期は、歯茎で潰せる程度の硬さの離乳食にて、食べ物を歯や歯茎で潰すことを獲得する時期です。
解説
発達における位置づけ
下顎の変位は、離乳後期に必要な動作の1つです。
離乳後期は「すり潰し機能獲得期」とも呼ばれ、口の中に入れた食べ物を歯や歯茎で潰すことを覚える時期です。
食べ物を食べる行為はそれまでの哺乳と異なり様々な口の機能が必要であり、離乳食を進めていくためにはこれら1つ1つの動作を獲得していく必要があります。
下顎の変位はそのうちの1つの機能であり、離乳後期に扱うような歯茎で潰せる程度の硬さの食物の摂取やそれ以後の食物摂取に必要な機能です。
機能獲得の時期と意義
下顎の変位は生後9~11か月頃に獲得されると考えられており、離乳後期の時期に相当します。
食べ物を食べるには、当然ながら丸飲みでは難しく、適宜食べ物を噛んで飲み込みやすい形にする必要があります。
このような過程を「食塊形成(しょっかいけいせい)」と言います。
そして噛む行為は当然ながら1回では終わりません。飲み込みやすい形になるまで噛み続ける必要があります。
このためには、噛んだ食べ物を再び歯や歯茎の上に乗せる口の動きが必要になります。
このような動作に下顎の変位は寄与します。
離乳食のポイント
生後9~11か月に相当する離乳後期には、歯茎で押し潰せる程度の硬さの離乳食が好ましいとされています。
このような硬さにより子供は食べ物を舌で押し潰すだけでなく、歯や歯茎の上で食べ物を潰すことを覚えます。
そして歯や歯茎の上に食べ物を乗せるため、多様な口の動きを覚えます。
まだ比較的硬い食べ物を噛むことは難しい時期ですが、後の咀嚼動作につながる大切な過程と言えます。
離乳後期について
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド(2019)』(厚生労働省)2020年2月25日検索
『授乳・離乳の支援ガイド(2007)』(厚生労働省)2020年7月25日検索



