住所や町を言えること
5歳頃は、自分の住んでいる町の名前や家の住所を言えるようになる時期と考えられます。
これは、自分の生活の場や所属を理解し、言葉で表現できる力が育ってきていることを意味します。
(もちろん住所はある意味で暗記ですから、経験の有無にもよります。必ず番地まで正確に言えないといけないわけではありません)
解説
発達の概要
この時期の子供は、記憶した情報を言葉で整理する力が育っており、住所を言うという行為はその象徴的な表れです。
自分が住む場所を言葉にすることで、「自分はどこにいるか」という自己認識や社会的なつながりへの理解が深まります。
細かい番地まで正確に暗記する必要はなく、「〇〇市〇〇町」といった階層関係を理解することが大切です。
この段階で大切なのは、正確さよりも、自分の生活圏を自覚して言葉にできるという経験を積むことです。
できないときの対応
5歳児が住所を言うことが難しい場合は、まずは自分の住んでいる町や通っている保育園の名前を知る機会を設けていきましょう。
いきなり住所全体を覚えるのではなく、まずは「自分がどこに属しているのか」という理解を促すことが重要です。
たとえば、「〇〇保育園に通っている」「〇〇町に住んでいる」など、身近な場所の名前を繰り返し話題にすることで、言葉として定着しやすくなります。
日常会話の中で丁寧に話したり、地図を見ながら話したりする機会は良い刺激となるでしょう。
無理に暗記させるのではなく、日常生活の中で自然に言葉に触れる機会を増やしていくことがポイントになります。
できたとき次にすること
5歳児が住所を言うことを習得できたら、都道府県の位置関係や普段出かけている場所との関係を知ることなどが次の学習として考えられます。
自分の住んでいる場所を中心に、身近な地域や地図の見方に興味を持つことで、空間認識や地理的な理解も育ちます。
たとえば、「動物園は○○市にある」「おばあちゃんの家は○○県にある。○○県は隣の県」などを知ることで、場所のつながりを意識できるようになります。
こうした学びは、将来的に地理的な学習の基礎となり、また自分の生活と社会との関わりを意識する第一歩になります。
住所を言えるという力は、単なる暗記ではなく、自分の居場所を言葉で伝えられるという、社会性と自己認識の発達を支える大切な節目です。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧



