カ行の構音訓練

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【構音訓練】「か」の短文の練習|子供の発音の指導方法(カ行)

公開日:2024年1月5日

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「か」の短文の練習

 前回のステップにて、「か」のつく単語の練習を行いました。

 このステップでは「か」の短文、つまり文章レベルでの構音を目指します。

 自発話における単語の熟達を確認しつつ、短文の練習に移行します。

 
 
 

解説

意義

 単語での構音を熟達させつつ、文章に移行します。また自発話での構音もしっかりチェックしていきます。

 日常会話での正しい構音について、橋渡しとなるのがこの文章レベルでの練習です。

 子供の発達状況によっては、文章の復唱が(文を覚えることができず)難しい場合があるかもしれません。

 その子の文章復唱が難しい背景によって個別に対応していきましょう。
 例えば知的に遅れがある場合は、全体的な発達水準を押し上げる必要があるかもしれません。
 例えば注意が逸れる・落ち着きがない場合は、文章を集中して聞き取る習慣形成が必要かもしれません。
 その子その子の背景に着目して対応していきます。

 
 

方法・手順

絵カード呼称

 「か」がつく単語の絵カードを用いて、子供に呼称してもらいます。

 復唱や音読ではなく、自発話で正しく構音できるかは重要なポイントです。

 子供が誤った場合は「え、タメ(カメ)?」などのように修正を促します。

 

単語をつなぐ

 「カメとカニ」のように単語をつないで複数の語を一度に言っていきます。

 単語の練習と文章の練習を中間、橋渡し的な課題と言えるでしょう。

 「カメラとカラス」「カメのおなか」のように短い2語文程度のもので練習します。

 

クイズ形式で自発話の促し

 「ハサミを持つ海の生き物なーんだ?(カニ)」のように、クイズ形式で自発話を促します。

 これにより自分で想起した言葉で正しく構音できるように練習していきます。

 

短文の練習

 単語の自発話が熟達したら、文章の練習に移ります。

「お菓子を買いに行きました」
「お母さんが紙に書いています」

 短い文章を読んだり復唱したりして練習していきます。

 
 
 

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参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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