認知症の予防方法の種類
認知症の予防方法には、大きくポピュレーション・アプローチとハイリスク・アプローチがあります。
以下、それぞれのアプローチの特徴を挙げていきます。
解説
ポピュレーション・アプローチ
ポピュレーション・アプローチとは、認知症の有無に関わらず行う予防方法を指します。
例えばウォーキングは認知症の予防につながる活動ですが、ウォーキングをしている人全員が「認知症を予防したいために」ウォーキングをしているわけではないでしょう。別に認知症を意識せず、「好きで」ウォーキングを行っている場合もあります。
このように認知症予防とも趣味や生きがいの1つともとれるのがポピュレーション・アプローチです。
近年は病気になる前の取り組みがである予防医学の重要性も再認識されています。
このような予防医学という観点から見ると、ポピュレーション・アプローチは重要なアプローチと言えます。
ハイリスク・アプローチ
一方でハイリスク・アプローチとは、すでに認知症の症状が見られる人を対象にしたアプローチです。
こちらのほうがより目的的になります。
ちなみにハイリスク・アプローチの「ハイリスク」とは、アプローチがハイリスクなのではなく対象がハイリスクな人であるということです。
ハイリスク・アプローチは軽度認知機能障害(MCI)の人などが対象になります。
認知症の進行予防としては当然ながらポピュレーション・アプローチよりもハイリスク・アプローチが急を要し重要とも考えられます。
しかしながら、軽度認知障害を持つハイリスクの人達は健康な人達に比べて予防の意識付けが難しいという側面があり、ハイリスク・アプローチの実施の難しさを物語っています。
アプローチの詳細(メリットやデメリット)
以下に、ポピュレーション・アプローチとハイリスク・アプローチの詳細を示します。
参考資料
『認知症予防・支援マニュアル(改訂版)』(厚生労働省)2021年5月30日検索