話題が逸れること
3歳頃は会話において話題が逸れやすい時期と考えられます。
これは言語や認知の発達が途上であるため、話の流れを維持する力がまだ育っていないからです。
3歳児の会話で話題が逸れやすいのは、自然な傾向と言えるでしょう。
解説
発達の概要
3歳頃の子供は、言葉の数が増え、自分の感じたことや考えたことを積極的に話すようになります。
しかし、この時期の子供は「相手と会話を続ける」という意識よりも、「自分の頭に浮かんだことを話す」ことが優先されがちです。
つまり会話を行いながら「話題を継続させる」という客観視や自己コントロールがまだ難しい段階です。
そのため、話している途中でまったく関係のない話題に移ってしまったり、先ほどまで話していた内容を忘れてしまったりすることがよくあります。
これは、会話の流れを整理して記憶する力や、相手の視点を理解して言葉を選ぶ力が、まだ十分に発達していないためです。
また、3歳児はまだ会話の「ルール」を完全には理解していません。
話の順序や、相手が話している時は聞くというやり取りの基本も、練習を通して徐々に身につけていきます。
したがって、この時期に話題が逸れるのは自然な発達の一部であり、心配しすぎる必要はないと考えられます。
できないときの対応
ただし、話題の継続性が極端に保てず、またその他の言葉やコミュニケーションの発達に不安要素がある子供には丁寧な関わりと経過観察が必要かもしれません。
まず会話の中で「今、何の話をしているか」を繰り返し言葉にし、注意を向けてもらうことが有意義でしょう。
例えば、「さっきのブロックの話だけど、どんな形だった?」と、会話の焦点を明確にする声かけを行います。
また、子供が話題を逸らした時には、「それも面白いね。でも、さっきの話に戻ろうか」と優しく導くことで、話をつなげる練習になります。
さらに、絵本の読み聞かせなどを通して、話の流れや順番に親しむ機会を増やすことも効果的です。
物語の中で「最初は?」「次は?」「最後は?」と順序立てて質問することで、会話の組み立て方を自然に学んでいきます。
できたときに次にすること
話題が逸れながらでも十分に発話量があり会話をできるようであれば、徐々に話題の継続性を身に付けていきましょう。
ある程度話題の継続性を保てるようになったら、次は「自分の話をする」だけでなく「相手に質問する」「相手の話に反応する」といったことも促してみましょう。
相手の言葉に対して適切に応答する練習や、相手の表情や気持ちを想像しながら話すことは、コミュニケーションにおいて重要です。
こうした力は、社会性や協調性の土台となり、集団生活の中でのスムーズなコミュニケーションに繋がっていきます。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧



