多語文の復唱(2語文、3語文)
4歳頃は、三語文ないし四語文を復唱できる時期と考えられます。
これは耳で聞いた言葉を記憶する聴覚記銘力や、助詞を含む文を意識できる理解力が背景として考えられます。
解説
発達の概要
この時期の子供は、単語を並べるだけでなく、助詞を用いて意味のつながった文を作る力が発達します。
定型発達を踏まえると、2歳頃には「ママ来た」などの二語文が見られ、3歳頃には「ご飯いっぱい食べた」など三語文も増えてきます。
そして4歳頃には、三語文から四語文を正確に聞き取り、助詞を含めて復唱できる力が芽生えていきます。
聞いた文章をそのまま再現する復唱は、文表現に慣れて覚えていく学びにつながります。
たとえば、「赤いリンゴがありました」や「大きい車に乗りました」といった三語文、また「保育園でみんなとすべり台で遊びました」「誕生日におばあちゃんからプレゼントをもらいました」といった四語文を復唱できると、自分で文表現を行う際のモデルとなります。
このように復唱の力は、自分の思いを文で表現する準備段階として非常に重要です。
できないときの対応
三語文ないし四語文を復唱することが難しい場合は、二語文ないし三語文の復唱練習や、助詞を含めて正確に復唱する練習などの学習が有意義と考えられます。
短い文から始めて少しずつ文を長くしていくことで、文の構造や語順を理解しやすくなります。
また、同じ二語文でも「おにぎり食べる」と「おにぎりを食べる」では助詞を含むぶん後者の方が練習となるでしょう。
助詞を含まない文の復唱が十分にできるのであれば、今度は助詞に着目した文の復唱にチャレンジしてみましょう。
その他、聞いた言葉を繰り返す遊びや絵本の読み聞かせを通して、耳からの情報を整理する力を促すことも有意義でしょう。
焦らずに段階的に練習を重ねることで、子供の発話意欲や自信を引き出すことができます。
できたとき次にすること
三語文ないし四語文を復唱できることを習得できたら、今度は自分で助詞を含む多語文を言える練習などが次の学習として考えられます。
たとえば、「今日は公園でお友達とサッカーをした」など、自分の経験をもとに文を作ることが目標になります。
この段階では、復唱ではなく自発的な発話を増やすことで、語彙の使い方や文法の運用力がより豊かに育ちます。
周囲の大人が子供の発話を丁寧に受け止め、正しい文を自然に返してあげることが、次の発達への橋渡しとなります。
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧



