子育てと発達

集団のルールが理解しにくい子には、どんな教え方が効果的か?

公開日:2026年3月6日


 
 

集団のルールが理解しにくい子には、どんな教え方が効果的か?

 集団のルールが理解しにくい子供には、実際の場面を想定したロールプレイングで学ぶ方法が対応として考えられます。
 これはソーシャルスキルトレーニング(SST)とも言います。

 集団のルールを指導する上では、なぜそのルールが大切なのかということを言葉で確認する機会(概念理解を深める)と、ロールプレイング方式で十分に練習する機会を設けること(行動リハーサル)などが肝要です。

 
 
 

解説

理由や考え方

 子供が集団のルールをうまく理解できない場合、背景として大きく2つ考えられます。

 1つ目は、言葉や知的な面について発達の遅れがあり、同年齢の集団の中で説明を聞いて理解することが難しい場合です。

 2つ目は、自閉症スペクトラム障害(ASD)などの特性により、相手の気持ちを想像したり暗黙の約束を読み取ったりすることが苦手な場合です。

 どちらの場合も、ただ言葉で注意するだけでは理解を深めることは難しいでしょう。
 わかりやすい教示と具体的な体験を重ねる支援が必要になります。

 
 

具体例や実際

 子供の特性に合わせて、集団のルールの理解を深める介入を行っていきます。

 知的な面が関係している場合は、ルールを絵や文字で示したり、手順を明確にして次にすることや気をつけることをわかりやすくします。
 ポイントしては、対象児のワーキングメモリの負荷を軽減するような工夫をしてあげます。
 たとえば、並ぶ、待つ、順番が来たら話す、というようにルールを分解すると理解しやすくなるでしょう。

 コミュニケーション面に難しさがある場合は、ロールプレイングで友達とのやりとりを練習します。
 先生や保護者が相手役になり、成功体験を積み重ねることで、集団での行動が少しずつ身についていきます。
 この際、あとから行動をの良かった点や改善点を話し合うフィードバックの時間を設けるようにしましょう。

 
 

まとめ

 集団のルールが理解しにくい子供には、それが知的な面によるものかコミュニケーションの特性によるものかをまず判断します。

 いずれにおいても気をつける点は、頭ごなしに叱ったりしないことです。
 また、大人としては、集団のルールを守ることが難しい子がいた場合に、その負担を他の子に強いるような指導も避けたいものです。いわゆる「お世話係」の子に頼るのは、根本的な解決になっていないと思います。

 
 
 

資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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