「崩壊型」の学級とは?
「崩壊型」の学級とは、いわゆる学級崩壊の状態のクラスです。
崩壊型学級はその一歩手前である「荒れ始め型」学級の状態が進行しついに学級崩壊に至った段階と言えます。
当然ながらこの状態が学級経営として好ましくなく、生徒個人だけでなく学級全体に介入し体質改善が必要となります。
学級経営の観点からは、学級内のルールが定着しつつ親和的な人間関係が形成される「満足型」の学級が望ましいと考えられています。
解説
学級集団の分類
学級の雰囲気はどのような生徒で構成されるかもさることながら、担任がどのような学級経営を行うかでも変わってくるでしょう。
早稲田大学の河村茂雄は、学級集団のタイプをいくつかに分類しています。
具体的には「満足型」「管理型」「なれあい型」「荒れ始め型」「崩壊型」です。
このように「崩壊型」は学級集団におけるタイプの1つです。
学級経営は「満足型」が望ましく、「管理型」「なれあい型」「荒れ始め型」「崩壊型」にはそれぞれ課題や問題点があることが指摘されています。
荒れ始め型の特徴
荒れ始め型学級が進行し学級崩壊に至ったのが崩壊型学級です。
学級崩壊に至るにはいくつかの段階があると考えられます。
まず、「管理型」や「なれあい型」など学級経営により、学級に課題・問題が生じます。
例えば管理型学級ではルールの順守が重要視され相互的な関係性が不足しがちです。
一方でなれあい型では個別指導に重きを置くあまり、学級全体としてのまとまりを欠いてしまいがちです。
このようにそれぞれの問題点が進行していくと「荒れ始め型」学級となり、一斉指導が行き届かず自分勝手な行動をする生徒が多くなっていきます。
このような状況が改善されないままさらに進行すると、ついに「崩壊型」とされる学級崩壊に至ると考えられます。
学級経営のタイプ
参考資料
河村茂雄、武蔵由佳(2008)『学級集団の状態といじめの発生についての考察』(日本教育カウンセリング学会)2024年6月8日閲覧