子供の言葉が出ないとき
子供の言葉が出ない場合、言葉が出るために必要な発達の土台を獲得しているかを見てみると有意義です。
具体的には、指さしや視線の動き、大人の問いかけに対する応答の様子などを見ていきます。
子供の言葉が出ない場合は、ただただ言葉を言って聞かせるだけではなく、視線や指さしなどでの相互的なやりとりを促していきます。
言葉が出るために必要な相互性の発達
子供の発達には段階があります。
子供が言葉を発するには、ある程度の相互性の発達が必要です。
言葉の役割はいろいろありますが、その1つに他者とのコミュニケーションの役割があります。
言葉の発達には、他者を意識した関りや他者に何かを伝えたいという欲求が重要になります。
こういった言葉の土台となるコミュニケーションの発達を観察・促すことが、子供の言語発達の背中を押してあげることにつながります。
子供の言葉を促すはたらきかけ
相互性を促す上で、視線が合うことは重要になります。
例えばおもちゃを渡すとき、お菓子をあげるとき、子供が親としっかり視線を合わせることができるかを見てみます。
あるいは視線を合わせてからおもちゃやお菓子を渡すように心がけます。
相互性の発達では指さしも重要です。
親が指さしたほうに視線を向けてくれるかどうか。
子供が「あれ取って~」の意味で指をさせるかどうか。
こういった指さしの活用は言葉を発する前段階として重要な指標です。
このほか、「あ~」「う~」といった喃語が出ているかもポイントになります。
「ぶー」と言いながら車を指さすような、指さしと声が同時に見られるとなおいいでしょう。
おわりに
子供の言葉が出ていない場合、「言葉が出る」という発達の前段階の発達が獲得されているかを確認するといいでしょう。
子供の発達には順序がありますから、やみくも言葉を促すのではなく、着実に発達の土台を積み上げていくことが建設的です。
具体的には視線を合わせたり指さしをしたりといった対人意識の発達がポイントになってきます。