標準偏差とは?
標準偏差とは、データのばらつきの程度を見る指標の1つです。
標準偏差がわかることで、その数値がどのくらい平均的なのか、あるいは逸脱しているのかの微妙なニュアンスを読み取れるようになります。
標準偏差の意義
同じ数値でも、データのばらつき具合によってその数値の意味や立ち位置は異なってきます。
例えば100点満点のテストで自分が50点を取ったとします。
このときみんなが90点を取っていたら自分の点数は相対的には高いとは言えません。
しかしみんなが10点しか取っていなかったら50点を取った自分は幾分「すごい」でしょう。
このように、数値を分析するにはデータのばらつき具合を踏まえた分析が必要になります。
そういったときに役立つのが標準偏差です。
標準偏差と知能検査
一般的には、
平均値±標準偏差が平均域とされ、
平均±(標準偏差×2)の範囲外はけっこう逸脱した数値と捉える場合が多いです。
これを知能検査を例に考えてみます。
一般にはIQと言われるものですね。
IQを測る知能検査はいろいろありますが、医療機関などでも使われるウェクスラー式を例に考えてみます。
IQの平均は100であり、標準偏差は15とされています。
そのため「平均値±標準偏差」は「100±15」、
つまり85~115が平均域と考えられます。
そして「平均±(標準偏差×2)」は「100±(15×2)」なので、「100±30」ということになります。
つまり70以下あるいは130以上の数値はかなり少数派であるということです。
ちなみにIQ70以下とは一般には知的障害の可能性が示唆される値ですね。
このように、ある点数において平均と標準偏差がわかると、その±の値から平均域や数値の逸脱具合を求めることができます。
おわりに
今回は簡便に知能検査を例に標準偏差を説明しました。
本来は知能検査の種類によって平均域や平均の考え方は異なります。
70以下が知的障害と断定するわけではないこともご了承ください。
IQや標準偏差についてもう少し詳しく知りたい方は、以下をご参照ください。
グラフも含めてもう少し詳しく書いています。