マスクは感染症の予防に効果があるのか?
医学的には、マスクの着用は風邪やインフルエンザなどの感染症予防にものすごく効果があるかといえば微妙です。
医学的・統計学的にはマスクよりも効果が高い、つまり優先順位の高い予防方法はあって、
・自分の顔を触らない
・手洗いをする
・こまめな部屋の換気
・人混みを避ける
です。
マスクの感染症予防のエビデンス
科学的根拠をエビデンスと言ったりします。
「マスクをつける」という行為と、「感染症の予防」という結果の間にはどのくらい科学的根拠があるのでしょう。
千葉大学の論文を参考にすると、
感染症予防においては、マスク着用よりも手洗いのほうをより推奨しています。
マスクの着用はまったく効果がないわけではありませんが、その重要度が科学的根拠と世間の認識では若干ズレがあるようですね。
マスクは世間が期待するほどには、「他人からの感染を防ぐこと」には役立たないのかもしれません。
マスクよりも大切な感染症予防
感染症予防でマスクを着用することは悪いことではありません。
しかしそれ以上にすべきこともあります。
まずは手洗い。
こまめで正しいやり方での手洗いは感染症予防において大切です。
特にドアノブなど、不特定多数の人が触ったところを触った時は気をつけましょう。
また、自分の顔を触らないようにすることも大切です。
人は無意識にけっこう自分の顔を触っているものです。
手についた菌やウイルスが、顔を触ることで鼻や口に入る恐れがあります。
癖で自分の顔を触ってしまう人は気をつけましょう。
また、部屋の換気や湿度に気をつけることも予防には大切です。
そして、そもそも論にはなりますが、可能な範囲で人混みを避けましょう。
おわりに
日本人は欧米人と比較してマスクをよくつける文化があります。
マスクで顔が隠れるという行為は非常に不審な行為であり、マスクをつけて外出するという文化は珍しいです。
マスクをつけるという行為が感染症予防において死活問題のようにとりあげられることもありますが、実情としては微妙なようですね。
参考資料
『マスク着用にインフルエンザ予防のエビデンスはあるか?-EBMによる検討-』(千葉科学大学 学術リポジトリ)2020年2月7日検索