身体機能の表現は何歳から?
身体機能を表現することができるのは何歳頃からなのでしょうか。
たとえば「目は何するもの?」聞いて「見る」と子供が答えられるのはいつ頃からなのでしょう。
個人差はありますが、簡単な身体機能を理解できるのは3歳頃、それを言葉で表現することができるのは4歳頃と考えられます。
これは身体の各部分の働きを理解し、それを言葉で表す力が身に付いている証拠と言えます。
解説
発達における位置づけ
3歳頃には「目」「耳」など身体の部位を名称として言えるようになりますが、それぞれの機能まで理解して表現するにはまだ不十分なケースも少なくありません。
4歳頃になると、「目は見るところ」「耳は聞くところ」など、身体の部位と機能を結びつけて言葉で説明できるようになっていきます。
この時期の子供は、身近な生活経験を通して身体の使い方を学び、その経験を言語化する力が発達してくるわけです。
また、他者との会話を通じて自分の身体を客観的に捉える力も育ち、より具体的な表現が可能になります。
対象にしている文献
KIDS乳幼児発達スケールは、子供の発達を言語・運動・生活・コミュニケーションなどの多方面から評価することができる方法です。
このスケールでは、身体の部位を理解し、それを機能と関連づける力も発達の一要素として位置づけられています。
つまり、身体部位を表す言葉とただ覚えるだけでなく、その機能を理解し言語化できる力も子供の言葉の発達において重要であることがわかります。
指導のポイント
身体機能を表現することが難しい場合は、まず身体の部位を実際に動かしながら名称を確認する活動などが有意義でしょう。
身体の部位、特に目や耳といった顔周辺のパーツは自分で見えないものです。
鏡を使って「ここは目だね」「耳で音を聞いてみよう」といった言葉かけは、子供にとって学びとなるでしょう。
さらに、絵本や歌、日常の会話の中で身体の働きを自然に伝えることも効果的です。
動作模倣や身体を使ったリズム遊びを取り入れることで、言語と感覚の結びつきを促すことができるかもしれません。
また、客観的な評価の下で子供の発達段階を確認し、支援内容を調整することも大切です。
このように、遊びや日常生活を通じてその子のペースで身体機能の理解を深める学習が有意義と考えられます。