理由を言えるのは何歳から?
子供が物事の理由を言えるのは何歳頃からなのでしょうか?
質問がどれだけ複雑か・抽象的かにもよりますが、目安としては、
子供が物事の理由を言えるのは、5~6歳頃と考えられます。
解説
子供が理由を答えられる時期
子供の発達を見る検査に、認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
子供の発達を言葉や運動など幅広く、しかし要点を押さえて評価できるツールです。
また、子供の発達の目標を年齢別・段階別に見ることができる評価・訓練方法の1つにポーテージ早期教育プログラムというものがあります。
このような各種検査で定型発達を見てみると、言葉の発達として簡単な物事の理由を説明できる時期は5~6歳頃と考えられます。
理由を説明できる言葉の発達
例えば「寝る前にどうして歯磨きをしないといけない」のでしょうか。
これは「虫歯にならないようにするため」です。「テレビでそう言っていたから」でも「しないとお母さんに怒られるから」でもありません。
このように、子供の言葉の発達において「理由を言える」とは、物事の本質をとらえて表現できることを意味します。
「どうしてお友達を叩いてはいけないのか」は、「お友達が怪我をしたり嫌な気持ちになってしまうから」であり、「先生に怒られるから」ではありません。
「どうして知らない人について行ってはいけないのか」は、「もしもその人が悪い人だったら危ないめにあうから」であり、「お母さんにそう言われたから」ではありません。
このように、理由を言葉で表現するにはそれを行う背景や人の気持ちを考えなければなりません。
日々の子供との会話では、「ああしなさい」「こうしなさい」だけの結果だけを伝えるのではなく、「なぜそれをするのか」という理由・背景・人の気持ちをかみ砕いて説明してあげるといいでしょう。
このように日々のことを(たとえ大人にとっては些細なことと思えても)大人が丁寧に言語化してあげることで、子供の理解は深まっていきます。