助数詞がわかるのはいつから?何歳から?
「助数詞」とは1個・1匹など、数の後ろに付いてその性質を表す単位のことです。
助数詞は2歳頃から使用する様子は見られますが、理解が深まってくるのは5歳頃からと考えられます。
解説
初期の助数詞の使用
助数詞の使用自体は2歳頃からと比較的早期に見られ、この時期は「つ」や「回」を使用するケースが多いです。
ただし「1つ」「1回」などの表現であり「2回」といった実際に数に合わせて数詞と助数詞を適切に組み合わせることは難しいケースが多いです。
2歳頃は数概念の発達もまだ未熟であり、数を数えてその数に助数詞を付けるのはまだ難しいと言えるでしょう。
このように、2歳頃から「1つ」「1回」といった助数詞を用いた表現は見られますが、あくまで言葉のまとまりとして認識しており助数詞の仕組みを理解しているとは言い難い状況です。
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日本発達心理学会の論文である、幼児期の助数詞理解に関する研究によると、年少・年中と比較すると年長児は有意に助数詞に関する理解が進んでいることがわかります。
具体的には、助数詞の間違った使い方(例えば猿を「1人」と数える)を聞いたとき、それが誤りだと年長児は年少・年中児よりも有意に指摘できたようです。
ただし助数詞の誤りを指摘できる場合でも、それに代わる正しい助数詞の想起は難しい場合も多かったようです。
助数詞の理解は5~6歳頃から芽生え始めますが、習熟にはそれ以降も時間を要すと考えられます。
7歳児の場合でも、適切に用いることができる助数詞のレパートリーは10未満と考えられています。
子供がよく用いる助数詞
助数詞の獲得として比較的初期に挙がるものは、「個」「回」「つ」、「人」「台」「匹」「枚」「本」「頭」などがあります。
言葉の発達から見る助数詞
参考資料
佐藤賢輔、針生悦子(2006)『幼児における助数詞の理解 : 存在論的カテゴリーに注目して』(一般社団法人 日本発達心理学会)2024年9月28日閲覧