長短の反対語が言えるのはいつから?
「長いの反対は?」あるいは「短いの反対は?」と聞いて、子供が答えられるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差はありますが目安としては、
「長いの反対は?」に対して「短い」と答えられるのは3歳頃と考えられます。
(「短いの反対は?」に対して「長い」も同様です)
解説
長短の反対語が言える時期
子供の発達の評価・訓練方法として認知・言語促進プログラム(NCプログラム)というものがあります。
言葉や運動など子供の発達を幅広く要点を押さえて評価できる方法の1つです。
これによると「大きい・小さい」「長い・短い」といった反対語の類推課題は3~4歳頃の発達課題として設定されています。
その他の発達検査や知能検査などでも反対語の類推課題はよく見られ、子供の言葉の発達のポイントの1つと言えるでしょう。
いずれも反対語類推はおおむね3歳前後くらいから芽生えることが読み取れます。
反対語の獲得の意義
反対語を言えるには、「長い・短い」と言葉の意味が対になっていることを理解し、それを遣える必要があるでしょう。
子供は幼い頃、明らかに「短い」物に対して「小さい」という表現を使ってしまうことがしばしばあります。
このことからもわかるように、文脈に応じて適切な語彙を用いる力は豊かな文表現の力につながります。そしてそのためには反対語のレパートリーが必要でしょう。
反対語の教え方
反対語を理解するにはまず「長い」「短い」といった大小概念自体を理解する必要があるでしょう。(そうでなければ反対語はただの暗記になってしまいます)
つまり「長いのはどれ?」と聞かれたときに正しい物を選べる必要があります。
そして反対語を学習する場合、初めは絵を見ながら行うとわかりやすいでしょう。
例えば長い鉛筆と短い鉛筆の絵があり、「こっちは長いね。こっちは?」といった形で「短い」という表現を促します。
こういった形で慣れてきたら、今度は絵がない口頭のみの質問で「長いの反対は?」に答えられることを目指していきます。
また、反対語を使い分ける機会も重要です。「大きいの反対は?」「長いの反対は?」というように、複数の反対を使い分けるレパートリーも子供の言葉の力の目安になるでしょう。
では、「大きい・小さい」「長い・短い」「高い・低い」「重い・軽い」など簡単な反対語をある程度網羅できてくるのは何歳頃からなのでしょうか。
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反対語を複数言えるのは何歳から?