日常の質問(質問-応答関係検査) 言葉の対象年齢考察

保育園(幼稚園)の名前を言えるのはいつから?何歳から?|子供の言葉の発達

公開日:2023年12月23日


 
 

園名を言える年齢は?

 「〇〇ちゃんは何保育園(あるいは幼稚園)に行ってるの?」と聞かれて、子供が「□□保育園!」と正しく言えるのは何歳頃からなのでしょうか。

 個人差は当然あるでしょうが、目安としては、

 子供が自分が通っている保育園(幼稚園)の名前を言えるのは5歳頃と考えられます。

 
 
 

解説

質問に対して答える力の発達

 幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。

 質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。

 日本音声言語医学会の論文にて、この質問応答関係検査の作成に際したデータを見ることができます。
 これには各検査項目について通過率が25%、50%、75%になった年齢がまとめられています。

 子供の定型発達を考える上で通過率70%前後はよく用いられる割合であるため、通過率75%に相当する年齢は(あくまで目安ではありますが)定型発達児の傾向を知る上で比較的信憑性のある数字と言えるでしょう。

 上記によると、自分が通っている園の名前を言うことについて、通過年齢が全体の75%を超えるのは5歳頃となっています。

 
 

保育園の名前をいることから見る子供の発達

 このように5歳頃になると自分が通っている園を言える、つまり自分が所属している場所への認知も広がっていることがうかがえます。

 自分がどんな家族構成で過ごし、どんな街で過ごし、どんな園で過ごしているのか。
 そういった自分の生活に関わる要素を言葉にすることがだんだんとできていきます。

 しかしながら、このような要素を言葉にすることは、やはり本人の知識だけでなく日々の会話も重要でしょう。

 生活の何気ないことを言葉にしてあげることは、子供の表現力にとって大切な刺激と言えます。

 
 
 

参考資料

『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

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