三語文の復唱ができるのは何歳から?
3語文の復唱ができるのは3歳後半頃からと考えられます。
ここで言う3語文とは、「パパ車乗る」「ご飯をいっぱい食べた」など3つの単語が組み合わさった文です。
つまり文節単位で考え、助詞を含む・含まない場合どちらも3語文と考えます。
復唱とは、言った言葉をそのまま真似して言ってもらうことです。
何度も同じ文を聞かせるのではなく、1回で聞いてもらい1回で言ってもらいます。
このような、1回のみの提示による3語文の音声模倣は、3歳後半頃から可能になってくると考えられます。
解説
3語文の復唱ができる時期
子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
これによると、3語文程度の長さの文を3種類ほど提示し2種類ほど復唱可能なのは3歳4か月から3歳8か月頃と考えられています。
また、幼児期の発達を幅広く評価する認知・言語促進プログラム(NCプログラム)においては、3つの数字の復唱は3~4歳頃の課題に位置付けられています。
このように、3~4歳頃は3つの情報の記銘が可能であることが読み取れます。
復唱課題のポイント
復唱課題は1回の提示が基本となります。
つまり1回で聞き取り覚えることができなかった場合は、復唱ができなかったという判断になります。
このため、復唱課題は単純な記憶力だけでなく、相手の言葉を集中して聞ける注意力や相互的な姿勢も試されます。
注意が逸れやすい子供は繰り返し聞けば復唱が可能かもしれませんが、1回では聞き取れなかったり部分的に間違ってしまう可能性があります。
またこだわりなどにより復唱をしようしない、聞いても復唱する際にわざと言葉を変えてしまうといった課題に対する姿勢に課題がある子もいるでしょう。
このように、復唱課題はその子の特性を見る上でも有意義です。
復唱能力の発達
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧