三数詞の逆唱ができるのは何歳から?
3数詞の復唱ができるのは5~6歳頃からと考えられます。
ここで言う「3数詞の逆唱」とは、指導者が「2,8,5」などランダムに数字を3つ言い、子供が「5,8,2」と逆に言ってもらう課題を指します。
解説
3数詞の復唱ができる時期
子供の発達を客観的に評価する方法の1つに、KIDS乳幼児発達スケールというものがあります。
子供の発達を言語や運動、生活やコミュニケーションなど分野ごとに幅広く見ることができる評価方法の1つです。
これによると、3数詞の逆唱課題は5歳9か月頃の発達と位置付けられています。
おおむね5~6歳の時期であり、保育園や幼稚園の年長さんの時期に相当すると言えるでしょう。
数詞の復唱課題のポイント
数詞の逆唱課題は、子供のワーキングメモリーを見る課題と言えます。
つまり数字の羅列を耳で聞いて一旦覚え(聴覚記銘)、それを逆から再生する(操作する)力が問われます。
この情報を保持して別の形で出力するという点が、通常の数詞の復唱課題とは異なると言えます。
数詞の逆唱課題を出題する際は、いくつかのポイントがあります。
1つ目は、数詞の呈示は1回ずつであることが多いです。
繰り返し同じ問題を提示してしまっては、「3つの数詞」を覚え扱うことができているのか評価できないからです。
2つ目は、数詞の提示は早すぎず遅すぎず一定のスピードで行います。
「7,1,6」のように3つの数詞を提示するときは、1つ目・2つ目・3つ目の数詞の提示を1秒ほど空けるといいでしょう。
3数詞の逆唱課題は3つの情報の保持できるかを見ます。
このため早すぎる提示は情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまうからです。
3つ目は、用いる数詞はランダムにします。
例えば「5,2,8」のように提示します。
「1,2,3」や「5,4,3」など順番通り・規則性のある並びでは意味が伴い覚えやすくなってしまいます。
これでは先程と同様に情報がまとまってしまい課題の意図を失くしてしまいます。
復唱能力の発達
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧