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子供のソーシャルスキルはどう評価すべきか?
子供の社会的スキルへの指導・支援は重要と考えられます。
しかしどのように客観的に評価し、具体的なアプローチの方向性を見出せばいいのでしょうか。
子供、特に小学生(児童)の社会的スキルを客観的に評価する方法の1つとして、「児童用社会的スキル尺度」があります。
解説
社会的スキルの評価の難しさ
学校では勉強だけでなく、集団の中で生活していくための社会的スキルも大切であることは想像に難くないでしょう。
社会性を持ち、他者と円滑にコミュニケーションを取り集団の中で生活できる力は、大人になっても役立つ力と考えます。
一方で、社会的スキルとは具体的に何を指し、何を指導したらよいのでしょうか。
個人個人が「これが重要だ」と勝手に指導しても、それは場合によっては一人の大人の「価値観の押し付け」になってしまうかもしれません。
教育において「社会的スキル」の大切さは容易に想像できますが、では何をもって「客観性のある、社会的スキルの指導」なのかはなかなか難しいものです。
社会的スキルとは?
社会的スキルとは、「一定の状況下で、重要な社会的結果を予測するのに役立つ諸行動」と定義されます。
要するに、社会的スキルとは「社会生活をうまくやっていく上で役立ちそうなスキル」と言えるでしょう。
「社会的スキル」は「ソーシャルスキル」とも呼ばれ、これらの練習は「ソーシャルスキルトレーニング」と呼ばれます。
ソーシャルスキルトレーニングにおいては、その子の社会的スキルを評価し、具体的にどういった側面をトレーニングするのかという選定が重要です。
社会的スキル評価の現状
社会的スキルの具体的で客観的な評価方法は少ないのが現状です。
社会的スキルの評価方法としては、教師による評定、自己報告、仲間による報告(評定尺度法、氏名法)、ロールプレイ法、面接法、行動観察法などがあります。
このうち、教師による評定に該当するのが「児童用社会的スキル尺度」です。
児童用社会的スキル尺度とは?
参考資料
磯部美良(2006)『児童用社会的スキル尺度教師評定版の作成』(一般社団法人 日本認知・行動療法学会)2024年12月31日閲覧