いい先生ってどんな先生?
いい先生ってどんな先生でしょう?
熱血で生徒思いな先生。
冷静で公正な先生。
勉強の指導がわかりやすい先生。
などなど。
いろいろ考え方はあると思いますが、例えば
いい先生とは、「その先生によって」その子の学力や生活面を向上させることができる先生です。
つまり現状維持ではなく、良い意味で変化を起こせる先生なわけです。
当たり前のような話ですが、
今日はこの「いい先生」について教育学・統計学的な側面から考えます。
いい先生の評価
先生の評価って難しい
教師の評価というのは難しいものです。
例えばクラス全体のテストの平均点が高い。
これは先生が教えるのが上手かもしれませんが、もともと勉強ができる子がクラスにいるのかもしれません。
ある年、急にその子の成績が上がり始めた。
これもたまたまその子が塾に通いだしたり、勉強に興味を持っただけかもしれません。
逆もまたしかりで、
クラスの平均点が低いから、ある子の成績が下がったから、その責任が全てその担任のせいかといえば疑問です。
学校教育は、様々な要因がありすぎて、どれが教師の影響なのかわかりにくいものです。
付加価値とは?
そんな様々な要因を考慮しながら教師の評価を行っているのが例えばアメリカのカリフォルニア州です。
その先生によって、子供達の学力をどのくらい向上させることができたかというのを数値化しています。
こういった、
その先生によって起こせた良い変化の量を専門用語で「付加価値」と言います。
教育学において、
「いい先生」とはこの付加価値が高い先生を指すことが多いです。
いい先生の影響力
ハーバード大学のチェティ教授らの研究によると、
付加価値が高い先生、つまり生徒に良い変化を起こせる先生は、
単に学力を向上させるだけでなく、
将来のその子達の大学の進学率を高め、将来の収入を高め、10代の望まない妊娠の確率を下げるなど、
その子の人生を通して影響を与える可能性があるとされています。
おわりに
スタンフォード大学のハヌシュク教授によると、
能力の高い先生が指導を行った場合、子供は1年で1.5年分の学力を習得でき、
能力の低い先生が指導を行った場合は0.5年分しか習得できなかったようです。
教師の質が子供の教育にいかに重要かがわかりますね。
一方で、日本は比較的教師の質が均一と言うか質を維持している傾向があるので、
外国のようにここまで顕著に差が出ることはあまりないとも言われていますが。
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