育児・教育コラム

夫婦喧嘩と子供の情動面の影響~教育学の研究より~

公開日:2018年7月27日

夫婦喧嘩の様子を子供に見せてしまうのはダメなことなのでしょうか?
 
 

 
 
 

1. 子供の前で夫婦喧嘩はダメなこと?

「子供の前で夫婦喧嘩は好ましくない」というのは誰もが感じていることではないでしょうか。

実際のところどうなのでしょう?

教育学の研究によると、
夫婦喧嘩をすること自体が悪いのではなく、仲直りするまでの過程を子供が見れないことが良くないという結論に落ち着きます。

夫婦喧嘩をしても、きちんと仲直りをして愛情が深まっていく様子を見ることができれば、子供はそこから学ぶことができます。

以下、詳しく見ていきましょう。
 
 
 

2. 見せていないつもりでも、子供は見ている

小さいことも含めれば、夫婦での口喧嘩はわりとあるものです。

ノートルダム大学のE・マーク・カミングス氏によると、
平均的な夫婦は1日の内に約8回ほど口論が見られるそうです。

これは夫婦がパートナーに愛情を伝える回数の2~3倍の数に相当します。

当然ながら、親は夫婦喧嘩を子供に見せないようにある程度配慮はするでしょう。

しかし、45%の割合で子供達は親の夫婦喧嘩を見届けています。

やはり子供は親の夫婦喧嘩には敏感なわけです。

そしてカミングス氏は、親子関係もさることながら、
両親の関係が子供の情動面の健全と安定に関わることを述べています。
 
 
 

3. 夫婦喧嘩をしてしまったら、どうすればいいか?

両親が口論をする様子を見せ、子供がどのように反応するか、あるいは唾液を採取しストレス濃度はどう変化したかをカミングス氏は調査しました。

調査の結果、
両親の口論を見た子供の3人に1人に攻撃的な言動が見られました。

夫婦喧嘩はやはり子供の情動に影響があるようです。

じゃあ、夫婦喧嘩をしてはいけないのかと言うとそうではありません。

夫婦喧嘩をしても、仲直りをする過程も見せれば94%の子供達は攻撃性が収まります。

大切なのは喧嘩をする・しないとか、その喧嘩の程度の大きさではなく、最後にきちんとはっきり夫婦が仲直りできるか。それを子供が見届けることができるかという点です。
 
 
 

4. まとめ

親と言っても人間です。
時には夫婦の意見のすれ違いもあるでしょう。

夫婦喧嘩をすることはいけないことではありません。
もちろんしないに越したことはないですが。

ある意味で、上手な夫婦喧嘩をできるようになりましょう。

喧嘩をしても、あれやこれやと関係のない話まで喧嘩のネタに持ち出すのはやめましょう。

あくまで喧嘩の原因になった主の出来事にフォーカスを当てます。

侮辱的な言葉は避けましょう。
喧嘩をしても、できるだけ理性は保ちたいものです。

最後はきちんと仲直りをしましょう。その様子を子供に見せましょう。
喧嘩をして、黙って部屋に逃げるなんて行為はNGです。

仲直りは「フリ」ではだめです。本当に愛情を持って心からの仲直りじゃないといけません。
フリを子供は見抜きます。
 
 
 

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6. 参考資料

ポー・ブロンソン、アシュリー・メリーマン『間違いだらけの子育て』インターシフト、2011年

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