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特別支援のフォントはどれがいいか?
前回までのページでUDデジタル教科書体について見ていきました。
UDデジタル教科書体は文字の読みやすさや手書きの際の想起のしやすさなど、特別支援においても有意義なフォントと言えます。
しかしUDデジタル教科書体の中にも複数の種類があり、具体的にはどれを使ったらいいのでしょうか。
デジタル文字への配慮が必要な場合、まずは「UDデジタル教科書体N-R」を用いることが無難ではないかと考えられます。
その後、本人の読字の状況・上達によってフォントを柔軟に変えていくことが望ましいかもしれません。
以下、ユニバーサルデザインのフォントの導入・使用について考えていきます。
解説
フォント選びの考え方
前のページで挙げた通り、UDデジタル教科書体の中にも複数の種類があり、どれを使ったらいいか迷うかもしれません。
まず前提として、「B」は太字、つまり強調するフォントなので通常の文字を入力するときに使う必要はないでしょう。
このため、UDデジタル教科書体のどれを使うかは、「等幅」のフォントと「プロポーショナル」のフォントのどちらにするかというのが判断のポイントになります。
特別支援や療育において文字の読み書きに配慮する場合、「等幅」と「プロポーショナル」どちらを使ったらいいのでしょうか。
等幅かプロポーショナルか
ユニバーサルデザインのフォントを用いる際、等幅とプロポーショナルのどちらがより見やすいか言及しているケースはあまり見かけません。
おそらくはケースバイケースの使い分けといったところなのでしょう。
このため考え方はいろいろあると思いますが、文字の読み書きが初期段階の子供には、等幅のフォントつまり「UDデジタル教科書体N-R」を用いるのが良いのではないかと考えます。
等幅フォントは文字が原稿用紙に書いたように行ごとの文字の位置が揃うので、1文字1文字が見やすく全体の整然さもあります。
学習の習熟度による変化
一方で、文字の読み書きが上達し長い文章を扱うようになったらプロポーショナルフォント、つまり「UDデジタル教科書体NK-R」を使うと良いのではないかと考えます。
理由としては、プロポーショナルフォントのほうが文字ごとに適した幅になっているため長文の読みやすさが期待できるからです。
UD系のフォントではないものの、出版社によっては教科書に用いるフォントを小学校と中学校で変えているケースがあります。
これは小学校より中学校のほうが長い文を小さい文字で記載する傾向があるためです。
このような観点を踏まえると、扱う文の長さや本人の習熟度によって読みやすいフォントは変わることが予想されます。
1文字1文字の読みや書き方、単語や短い文を練習するときは等幅フォントで丁寧に。
文が長くなってきたときは全体の読みやすさも考慮しプロポーショナルフォントに。
このような段階的配慮が支援の方法として考えられるのではないでしょうか。
参考資料
『UDデジタル教科書体』(モリサワ)2025年3月2日閲覧
『UDデジタル教科書体(購入ページ)』(モリサワ)2025年3月2日閲覧



