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理解語彙が300語を超える時期
知っている言葉(語彙)が300語を超える時期は何歳頃なのでしょうか。
ここで言う「知っている言葉」とは、話せる言葉ではなく「聞いて意味がわかる言葉」、つまり「理解語彙」を指します。
個人差はありますが、子供はおおむね2歳頃から理解語彙が300語を超えると考えられています。
解説
子供の言葉の発達
理解語彙の発達
子供の発達を見る検査に、「PVT-R(絵画語い発達検査)」という検査があります。
絵を選択する形式で子供の理解語彙を評価する、比較的簡易な言語検査です。
このPVT-Rによると、定型発達において2歳頃の理解語彙はおよそ300語と考えられています。
発達を見る上での考え方
語彙がある程度増えてくると、その数を数えるだけでは子供の発達を把握することは難しいでしょう。
言葉を話し始める1歳頃には、子供が言葉を何個話せるかは発達を見る上である程度の目安になるかもしれません。
しかしわかる言葉・話せる言葉が100語・1000語と増えていけば、子供の語彙をひたすら数えることは不毛と言えます。
理解できる言葉や話せる言葉の数がある程度増えてきたら、今度はどんな言葉がわかるか・話せるかという「質」に着目する必要があるでしょう。
この時期の言葉の発達
聞く力(理解)
個人差はありますが、2歳頃には「目・鼻・口・耳」など簡単な身体の部分の名前がわかる時期と考えられます。
「○○ちゃんのお耳はどこかな?」などと聞いた場合に正しく指を指せるかはポイントになるでしょう。
また任意の2つの物で、「どっちが大きいかな?」といった大小を問う質問も理解できる時期と考えられます。
話す力(表現)
こちらも個人差はありますが、話す力としては2語文での表現がポイントになるでしょう。
「まんまたべる」「ブーブーとって」など、幼児語でもかまわないので2語文で話せているかを見てあげると有意義でしょう。
PVT-R(絵画語い発達検査)とは?
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧