構音の解説 言葉の対象年齢考察

早口言葉が言えるようになるのは何歳か?

公開日:2018年4月7日

早口言葉で遊べるのはおおむね7歳前後です。
 
 

 
 
 

早口言葉

早口言葉とは言いにくい言葉(文章)をできるだけ早く言う遊びですね。

早口言葉は何歳からできるものなのでしょう?

どんな早口言葉を題材にするかで難易度は変わりますね。
今回は「赤巻紙、青巻紙、黄巻紙」といったオーソドックスな早口言葉を想定して考えてみます。
 
 
 

早口言葉は何歳?

子供の全体的な発達を知る目安にKIDS乳幼児発達スケールというものがあります。

補足記事:KIDS乳幼児発達スケールとは?

KIDSによると、
早口言葉が言えるのは6歳10カ月相当の課題であることがわかります。

つまり保育園の年長さんから小学校1年生頃に早口言葉がある程度できることがわかりますね。
 
 
 

発音ができる時期

さらにもう少し詳しく見ていきましょう。

早口言葉が成立するためにはどんな力が必要でしょう?
・日本語の発音ができる
・文章を暗記できる

といったことが考えられます。

言語聴覚士の本間慎治氏によると、
日本語に必要な音が全て一貫して正しく発音できるようになるのはおおむね5~6歳頃だそうです。

早口言葉は様々な音を素早く発音しなければなりません。
その土台として、日本語の発音が一通りできるのは保育園の年中から年長さん頃です。
 
 
 

文章の暗記と復唱ができる時期

発音ができても早口言葉を覚えていなければ速くは言えません。

子供の発達を知る目安に遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。

補足記事:遠城寺式乳幼児分析的発達検査とは?

遠城寺式によると、
文章の復唱ができるのは4歳8カ月前後とされています。

ここでいう文章とは具体的にどのような長さか?
遠城寺式で実際に使われる文章は公共での検診などで使われる可能性があるのでここではふせますが、
「誕生日にみんなでご飯を食べました」といった類いの長さです。
 
 
 

まとめ

以上のことからまとめです。

子供が早口言葉をできるようになるのは何歳でしょう?
「赤巻紙、青巻紙、黄巻紙」といったオーソドックスなもので考えます。

早口言葉を言うためには正しい発音ができることが大前提です。
発音がおおむねできるようになる時期は5~6歳以降です。

また、早口言葉を言うためには文章を暗記したり復唱できる力が必要です。
短い文章の復唱ができるのはおおむね5歳前後です。

上記を踏まえながら話し言葉の成長が進み、おおむね7歳前後には早口言葉ができるようになるでしょう。

しかしながら子供の成長には個人差があります。
上記はあくまで目安と思っていただければ幸いです。
 
 
 

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参考文献

本間慎治『改訂 機能性構音障害』建帛社、2007年

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