質問に対する質問
一般的に、質問に対して質問をするのは良くない会話と言われがちですが、子供の言葉の発達においては興味深い傾向と考えられます。
質問に対して質問をできることは、自分がわかっていない言葉や事柄を客観的に認知できていることを表しています。
このような質問の内容を理解するために質問を返す様子は「語義質問」と呼ばれ、子供の会話の発達において重要な指標の1つです。
解説
幼児期の会話の発達
子供の言葉の発達、とりわけ会話に着目した検査に「質問―応答関係検査」というものがあります。
この検査では定型発達における子供の発話特徴をいくつか取り上げており、そのうちの1つが「語義質問」になります。
語義質問の力は、幼児期から学童期にかけて獲得される会話の特徴と考えられます。
語義質問とは
「語義質問」とは、質問の内容を理解するために質問を返すことを指します。
例えば「○○ちゃんはマカロン好き?」と大人が聞いたとき、「マカロンってなに?」と子供が自らわからないことを聞いてくれるような様子のことです。
語義質問は4~5歳頃に現れてくると考えられます。
語義質問の前段階
語義質問が可能になる過程として、子供の会話にはいくつかの段階があります。
子供は3歳前半頃になると、質問に対して自問自答したり独り言を言う様子が出てきます。
3歳前半頃に見られる、質問の一部を復唱したり確認したりする様子は初期の質問機能の表れと言えます。
また、自分の答えに自信がない場合は、「~かもしれない」といった表現を用いて断定しない言い方も見られます。
このように他者の質問を自分の中でかみ砕いて理解する様子も、子供の言葉の発達の1つと言えるでしょう。
幼児期の会話の特徴一覧
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧



