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助詞「が」の獲得段階
前のページまでで、助詞の難易度を決める要素(可逆文・非可逆文、自動詞・他動詞)とその組み合わせパターンを見ていきました。
これらを踏まえると、子供が助詞「が」を適切に使用するまでには以下の発達段階が考えられます。
- 助詞「が」をまったく使えない段階
- 芽生えがある段階(無対自動詞の文などに正解できる)
- 獲得途中の段階(有対自動詞の文や、有対他動詞の可逆文で誤りがまだある)
- 助詞「が」を正しく使える段階
それぞれの段階を見ていきます。
解説
助詞「が」をまったく使えない段階
この段階は、助詞「が」の働きを理解できていない段階です。
日常会話で「猫がいる」など「が」を言えていても、理屈を理解し扱うことができません。
このため、「男の子( )座る」など助詞の部分を抜いて聞かせて、何が入るか聞いても「が」を答えることができません。
芽生えがある段階
助詞「が」について理解が芽生え始め、無対自動詞の文などに正解できる段階です。
例えば「男の子( )座る」などには正解でき始めます。
一方で、「電気( )消える」など、「消える・消す」のペアのある自動詞(有対自動詞)はまだ難しい場合があります。
(「電気を消す」と混同し「電気を消える」と言ってしまう可能性があります)
獲得途中の段階
助詞「が」について正解が増えてきますが、可逆文などではまだ誤ることもある段階です。
例えば「男の子が起こす」絵を見て、これを「「男の子を起こす」ではなく「男の子が起こす」と正しく表現できるかなどです。
このような場合、誤りが見られることがあります。
助詞「が」を正しく使える段階
動詞の種類、可逆文・非可逆文問わず、いずれの文でも正しく助詞「が」を使える段階です。
助詞「が」を獲得した状態と言えるでしょう。
参考資料
斉藤佐和子(2002)『健常幼児の格助詞と態の表出 ―構文検査 (斉藤私案) を使用して―』(日本音声言語医学会)2025年12月28日閲覧
池弘子(1982)『助詞の習得過程』(一般社団法人 日本教育心理学会)2025年12月31日閲覧



