脳性麻痺などに伴う重症心身障害児者に関して、
通常のパソコンやタブレット、スマホを操作することができない場合のメールの操作方法を考えます。
メールは離れた人ともやりとりができるコミュニケーションツールのひとつです。
メールの長所は時間に縛られない、音声を介さないという点が上げられます。
重症心身障害児者の場合、身体障害によりコミュニケーションの表現に時間がかかることが多いです。
話すにせよしゃべるにせよジェスチャーを使うにせよ、
表出に時間を要するため対面コミュニケーションではなかなか充分な情報量を伝えることができません。
端的に言うと
「ゆっくり話を聞いてあげられないときがある」ということです。
「文章にしておいてあとでまとめて伝える」という方法が有効なときがあります。
また、音声が出せない、あるいはしゃべることができても発音が不明瞭で伝わりにくいというケースもあります。
そのような際は文字でのコミュニケーションは重要な選択肢です。
もちろん、対面でコミュニケーションをとることが大切なのは前提として、
メールはコミュニケーションの補助ツールとして役立ちそうです。
パソコンやタブレットを扱う場合、重要になってくるのが腕、とりわけ指の細かな動きです。
マウスやキーボードにせよ、画面のタップにせよ、腕と指の細かな動きは必須です。
しかし重症心身障害児者の場合、四肢に重度の障害があることが多いので操作が難しいでしょう。
機器により身体動作を補助する必要性が出てきます。
身体動作を補助する機会の代表例としてジョイススティックがあります。
ジョイスティックとはゲームセンターなどにあるゲームを操作するためのレバーです。
これらによりパソコンやタブレットを操作できれば、
腕や指の動作がある程度不自由でも機器を操作することができます。
補足記事:ジョイスティックコントローラーで障害者用マウス操作機器を作る
世の中には無料のメールサービスがたくさんあるので、
まずはそれらを気軽に使ってみることをおすすめします。
有名なところでいうとGoogleのサービスであるGmail。
Yahoo!のサービスであるYahoo!メールなどがあります。
これらのアカウントを試しに取得し、ジョイスティックコントローラーで操作してみる。
文字を入力する際はソフトウェアキーボードなどを使ったらいいでしょう。
ソフトウェアキーボードとは画面上にキーボードが出てそれをクリックすると文字を打てるソフトです。
windowsパソコン標準のものでしたら、
「Windowsキー+R」を押したあと、「osk」と押してEnterキーを押せば起動できます。
Windowsキーとはキーボード左下にあるウインドウズのロゴのキーです。
50音表になっているキーボードが欲しい時は、検索すれば無料のものもたくさんあるのでそちらを使ってもいいでしょう。