写真は撮ってもらって後から思い出を振り返ることも楽しいですが、自分で撮りたいものを撮るという過程自体も楽しいものです。
一昔前は写真はカメラで撮るもので、それは今も変わりません。
変わったのはスマートフォンやタブレットという方法の選択肢が増えたことです。
これにより、従来はできなかった写真を撮るという活動が重度の身体障害を持つ方でも可能になりました。
写真を撮るためには2つの身体動作が必要です。
・カメラやスマホを手に持って支える
・シャッターを押す
これらの動作を同時にできなければいけません。
重症心身障害児者の方の場合、手で何かを持ちつつ、指や他方の手を動かすというのは難しい人が多いのではないでしょうか?
重症心身障害児者の方が自分で写真を撮るためにはこれらの動作を代用することが必要です。具体的には
・カメラやスマホを任意の位置に固定する
・本人が押しやすいシャッターを使う
これらを行う方法を考えたいと思います。
まず一番に考えられるのがカメラをリモコンシャッターで押す方法です。
デジタルカメラには専用のリモコンシャッターが売られています。
カメラをスタンドで固定し、リモコンシャッターを使えば写真を撮ることができます。
最近のデジカメは連射やセルフタイマーなど設定も豊富なのでいろいろな撮り方ができるでしょう。
次がタブレットにスイッチをつなげる方法です。
とは言ってもスイッチを直接つなげることができるタブレットはほぼありません。
ほとんどのタブレットに使えて、スイッチを接続できるようにする機器にiPadタッチャーがあります。
iPadタッチャーは先端を画面上にくっつけてスイッチを押すと、くっつけた部分に指でタップしたときと同じ反応を起こせます。
これを応用します。
タブレットのシャッター部分にiPadタッチャーをくっつければスイッチで写真を撮ることができます。
補足記事:iPadタッチャーとは?
以前マナーの問題で世間をにぎわせた自撮り棒ですが、
重症心身障害児者の支援には便利な道具です。
自撮り棒は固定のための棒とシャッターが付属しているものがおすすめです。
これにより画面を直接タップしなくてもスイッチで写真を撮ることができます。
ただし、自撮り棒のシャッターは自分のスマホの機種に対応しているかよく確認してから購入しましょう。