その他の社会スキル

【RolePlay】外食、注文時のソーシャルスキル②

公開日:2016年12月16日

SST(ソーシャルスキルトレーニング)の会話劇です。
SSTは発達障害の方のだけでなく、グレーゾーンの方やコミュニケーションが苦手な方にとっても有効です。

昼下がりの午後、ある飲食店で二人がランチをしています。
面倒見がいいAさんと、グレーゾーンぎみのBさん。
二人は仲良しです。

Aさん「外食でメニューを選ぶときは基本食べたいものを選んでいいんだけれど、それだけが判断材料じゃないの」
Bさん「うん」
Aさん「例えば、みんなが簡単な料理を頼んでいるのに一人だけ出てくるのに時間がかかるようなものを注文するのも避けた方が無難ね」
Bさん「なるほど」
Aさん「人は自分だけ先に食事をすることに気まずさを感じるものよ
Bさん「できれば同じタイミングで食べ始めたいのね」
Aさん「そうそう。
同じタイミングで食べ始めて似たようなタイミングで食べ終わりたいものよ。」
Bさん「なるほど。
そういえば私、知らないお店に入って注文したとき、「ソースは何にしますか?」とか「パンとライスどちらにしますか?」とか急に選択肢を出されるとすごく困るんだけどどうしたらいいかな?
Aさん「どうして困るの?」
Bさん「そのメニューを食べたこともないのにどちらがいいかなんてわからないし・・・」
Aさん「結果どれがいいかは注文時点ではわからないからしょうがないわよ。
それより選択肢を出された時の自分のルールを決めておくと決断が楽になるんじゃない?
Bさん「自分のルール?」
Aさん「例えば「私はクリームソース系が好きだから、迷ったらクリームソース系のものにとりあえずする」とか、「パンが好きだから基本パンのメニューにする」とか」
Bさん「確かにそれだと何も前提がないところから悩むより簡単そう
Aさん「でしょ?」
Bさん「ねえ、他に注文するとき気をつけた方がいいことってある?」
Aさん「まずはやっぱり注文はある程度すぐしたほうがいいわね。
注文をしないでいる時間が長すぎるのはよくないわ
Bさん「うん」
Aさん「あと、人にある程度合わせる。
他の人より明らかに値段が高すぎたり安すぎたりするものは避ける。
他の人より明らかに量が多すぎたり少なすぎたりするものは避ける。」
Bさん「同じほうが人はうれしいの?」
Aさん「んー、ちょっと違うかなあ。
例えば軽く食事をして帰りたいぐらいのときに相手ががっつり注文したら「時間かかるだろな」って思うじゃない?」
Bさん「ふむふむ」
Aさん「外食するときって
「さっと短時間で済ませたいとき」
「ゆっくり時間をかけたいとき」
「安く簡単に済ませたいとき」
「少々お金を使っても満足感を得たいとき」
みたいに目的が時と場合で違うのね。
Bさん「うん」
Aさん「できれば人は相手も自分と同じ気持ちでいてほしいの。
そして相手が自分と同じ気持ちかどうかは相手が注文した料理が自分と比べてどうかが一つの目安になるのね。」
Bさん「ほうほう!」
Aさん「気持ちを共有して楽しく食事ができれば、「またこの人と食事をしたい」って思うものよ」
Bさん「なるほどー」

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