口の訓練(サ行)

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【構音訓練】「し」無意味音節での練習|子供の発音の指導方法(サ行)

公開日:2024年8月26日

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「し」の無意味音節での訓練

 前回のステップにて、「し」の単音の誘導と固定を行いました。

 このステップでは「し」の音を無意味音節で構音できるようになることを目指します。

 「無意味音節」とは文字通り無意味な音節、つまりランダムに音を並べて構音していきます。

 
 
 

解説

意義

 単音の練習と単語の練習の橋渡しとなるのが無意味音節での練習です。

 「し、あ」など、異なる音が隣接しても練習音が正しく出せるように練習していきます。

  • 練習音と誤っている・置換している音はまだ使用しない。
  • 組み合わせる音は、子供が正しく構音できる音を用いる。
  • 意味のある単語になると誤りが誘発され練習効果が下がるので避ける
     (例えば「あ、し」が「あし(足)」という意味を誘発させ、子供が「あち」と言ってしまうなら避ける)

 以上のような点に注意して練習を行います。

 
 

方法・手順

2音節

 まずは2音節で語頭・語尾の練習を行います。

 「し、あ」「し、よ」(語頭)
 「え、し」「お、し」(語尾)などです。

 はじめは母音(あ・い・う・え・お)を使ったほうがやりやすいでしょう。
 慣れてきたら子音も取り入れていきます。
 先述の通り、子音を取り入れる場合は子供が構音できる音を用いるよう気をつけましょう。

3音節

 2音節ができたら今度は3音節にて語頭・語尾・語中で行います。

 「しうあ」「しよえ」(語頭)
 「いおし」「ふおし」(語尾)
 「いしえ」「ほしあ」(語中)などです。

 音の組み合わせににもよりますが、基本的には語頭→語尾→語中と難易度が上がっていきます。

練習音を2個含む多音節

 無意味音節の段階としてはこれが最も難しい練習になります。

 「えしいし」「しいしよ」など練習音を2つ含めます。

 
 
 

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参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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