幼児の味覚ってどんな感じ?
子供の味覚って大人と比べてどう違うのでしょう?
子供のほうが味に敏感と言うか繊細なイメージがありますね。
科学的にも、
幼児のほうが成人よりも味覚は敏感です。
また、
幼児の味覚は両親の食事嗜好や性別によっても異なります。
以下、もう少し詳しく。
「甘味」「酸味」「塩味」の感じ方の違い
医学博士であり鈴峯女子短期大学教授の岡本洋子氏らの研究によると、
幼児の味覚は成人(20歳頃)の味覚と比較すると敏感のようです。
具体的に見ていきましょう。
例えば「甘味」の場合です。
0.2~0.8%の砂糖が入った水を「甘い」と感じることができるのは、
20歳の場合は全体の69%、
幼児(男の子)の場合は79%、
幼児(女の子)の場合は95%です。
同様に、今度は味を変えて「酸味」の場合、
20歳の61%の人が「酸っぱい」と感じる水を、
幼児(男の子)の場合は95%、
幼児(女の子)の場合も95%の子が「酸っぱい」と感じることができます。
さらに、
20歳の77%の人が「しょっぱい」と感じる水を、
幼児(男の子)の場合は95%、
幼児(女の子)の場合も95%の子が「しょっぱい」と感じることができます。
このように、
大人よりも子供のほうが味覚が敏感なこと、
さらに甘味に関してはやや女の子のほうが男の子より敏感であることがわかりますね。
親や食習慣と子供の味覚嗜好の影響
子供は親が出した食事を食べるわけですから、子供の食事嗜好は少なからず親の影響を受けそうなイメージがありますね。
先ほどの研究によると、
子供の味覚嗜好は親の影響を比較的受けやすい物とそうでないものがあるようです。
例えばアイスクリームなどお菓子の類いは親が好きだろうがそうでなかろうが子供は好きであることが多いです。
一方で、
漬物やパセリ、グレープフルーツなどはそれらを親が好きかどうかが子供も好きかどうかに影響しているようです。
まとめ
子供の味覚って大人と比べてどう違うのでしょう?
幼児のほうが成人よりも味覚は敏感です。
0.2~0.8%の砂糖が入った水を「甘い」と感じることができるのは、
20歳の場合は全体の69%、
幼児(男の子)の場合は79%、
幼児(女の子)の場合は95%です。
つまり平均的な大人が「甘いかな?」と思えるギリギリのラインを、幼児はほぼほぼ「甘い」と感じることができるといったイメージでしょうか。
また、子供は親が出した食事を食べるわけですから、子供の食事嗜好は少なからず親の影響を受けるようです。
傾向としては、
漬物やパセリ、グレープフルーツなど「塩味」や「苦味」、「酸味」などの味覚は親が好きだと子供も好きになる傾向があるようです。
その他の記事
参考資料
『幼児期における食事のあり方は味覚感受性や心身の発達に影響を及ぼすか』(J-STAGE)2019年8月28日検索
『幼児の食味嗜好性および味覚閾値』(J-STAGE)2019年8月28日検索
『小学生の食味嗜好傾向および味覚閾値』(J-STAGE)2019年8月28日検索