ソーシャルスキルに性差はあるか?
学童期のソーシャルスキルは全体としては男子より女子のほうが高い傾向があります。
また、口論になる・けんかをするといった行動面の問題は男子のほうが高く、総じて小学生の社会的スキルは女子のほうが高い傾向にあります。
解説
社会的スキルの評価
子供の社会的スキルを客観的に評価する方法として、「児童用社会的スキル尺度」があります。
日本認知・行動療法学会の論文にある、児童用社会的スキル尺度についての研究によると、児童の社会的スキルは全体としてみると女子のほうが高い傾向があるようです。
「児童用社会的スキル尺度」は、社会的スキルを子供の適切な行動と不適切な行動の両面から評価します。
適切な行動とは「働きかけ」「学業」「自己コントロール」「仲間強化」「規律性」の5つです。
不適切な行動とは「外面化行動問題」「内面化行動問題」の2つです。
このうち「学業」「自己コントロール」「仲間強化」「規律性」の項目および総得点は女子のほうが高く、社会的スキルの高さがうかがえます。
男子の社会的スキルの傾向
全体として女子より低い様子がうかがえる学童期の男子の社会的スキルですが、一部女子より高い傾向が見出せる因子もあります。
児童用社会的スキル尺度の研究によると、1年生と6年生においては「働きかけ」の因子は女子より男子が高い傾向が認められます。
一部の学年だけの傾向ではありますが、他者と積極的に関わろうとする「働きかけ」の因子は、場合によっては男子のほうが高い傾向があるようです。
問題行動について
児童用社会的スキル尺度において「内面化行動問題」について性差は認められないものの、「外面化行動問題」については性差が認められます。
外面化行動問題については男子のほうが女子よりも高い傾向が見られます。
児童用社会的スキル尺度について
参考資料
磯部美良(2006)『児童用社会的スキル尺度教師評定版の作成』(一般社団法人 日本認知・行動療法学会)2024年12月31日閲覧


